経理の職務経歴書の書き方完全ガイド｜パターン別テンプレートを紹介

転職活動中の経理職の方、職務経歴書で悩んでいませんか？「数字に強い」以外のアピールポイントが思いつかない、前職での実績を具体的にどう表現すべきか迷う…。

経理職の職務経歴書は、専門性と実績を効果的に伝えることが成功への鍵です。本記事では、会計ソフトやERP経験のアピール方法から、未経験者向けの書き方まで、パターン別の具体例とテンプレートをご紹介。
採用担当者の目に留まる、差別化された職務経歴書の作成方法を徹底解説します。


【目次】

■経理の職務経歴書の書き方｜項目別のテンプレートを紹介
・【職務要約】これまでの職務経験を簡潔にまとめる
・【職務経歴】在籍企業の事業内容や規模を明確に伝える
・【スキル・知識】使用経験のあるシステムやツールを具体的に記載する
・【自己PR】業務実績や取り組み、工夫した点を数値化してアピールする

■経理の職務経歴書の自己PR｜未経験・経験者・パート別にテンプレートを紹介
・一般企業の経理経験者向けテンプレート
・税理士事務所・会計事務所経験者向けテンプレート
・経理未経験者が転職成功するためのテンプレート
・パート経理経験者向けテンプレート

■経理業務の能力と自己PRを効果的に伝えるコツ
・専門的な経験が少なくても成果を伝える工夫を
・社内外との連携力も重要なアピール要素
・取得済みの資格や学習への取り組みはしっかり記載

■まとめ：自分に合った書き方で、経理職への転職を成功させよう！

【職務要約】これまでの職務経験を簡潔にまとめる
職務経歴書の「職歴要約」セクションでは、あなたの経理経験を時系列で簡潔にまとめます。各企業での在籍期間と正確な役職名を明記し、核となる業務経験を具体的に記載しましょう。


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【職務要約の例】

大学を卒業後株式会社◯◯に就職、◯年間経理業務に従事し、月次・年次決算、仕訳、伝票処理、請求書発行、売掛金・買掛金管理などの業務を幅広く経験してきました。社内の業務フロー改善にも積極的に取り組み、決算期間を◯日から◯日に短縮することに貢献しています。
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職歴概要は採用担当者が最初に目を通す重要なセクションです。簡潔でありながらも、あなたの経理スキルと実績が一目でわかる内容を心がけましょう。


【職務経歴】在籍企業の事業内容や規模を明確に伝える
職務経歴書では、在籍企業の事業内容や規模を明確に伝えることが大切です。業務環境の特徴がわかる情報を沿えることで、あなたの経験の幅や深さが明確になります。


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【職務経歴の例】

20xx年xx月xx日～現在：〇〇株式会社（SaaS系スタートアップ企業）
資本金 〇億〇千万円
従業員数 〇〇名
業種 〇〇
雇用形態 正社員

◆業務内容
月次・年次決算業務のサポート
仕訳入力、伝票起票・処理
請求書発行、売掛金の管理
経費精算業務
支払業務、入出金管理
会計ソフト（例：勘定奉行、弥生会計など）を使用した記帳業務

◆主なプロジェクト・実績
レガシーシステムからクラウド会計への移行プロジェクトをリード。運用ルールの策定や社内研修などを担当し、円滑なソフト移行を実現。結果として月間40時間の工数削減に成功した。
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特に転職先が似た規模や業種の企業である場合、親和性をアピールできる重要な情報となるため、正確な記載を心がけましょう。
また、複数社経験のある方は、履歴書に記載した在籍年月とズレがないよう、最後にしっかりと確認しましょう。


【スキル・知識】使用経験のあるシステムやツールを具体的に記載する
経理職の職務経歴書では、使用したシステムやツールの具体的な記載が採用担当者の目を引く重要ポイントです。
曖昧な表現ではなく、具体的な製品名や使用年数を明記しましょう。「何の業務に何のシステムを使っていたか」が明確に記載できることは、間違いなくその業務を担当していたことの証明にもなります。

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【スキル・知識の例】

◆活かせるスキル・知識
会計システム／勘定奉行4年、freee2年
ERPシステム／SAP4年、Oracle2年
Excel／ピボットテーブルやVLOOKUPを活用した売上分析が可能

◆保有資格
日商簿記検定1級 合格 ／ 20xx年xx月
税理士試験（簿記論・財務諸表論）合格／20××年×月
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転職先で使われているシステムと同じものを使った経験があれば、特に強調して記載することをおすすめします。


【自己PR】業務実績や取り組み、工夫した点を数値化してアピールする
経理職務経歴書で差をつけるには、具体的な業務実績や工夫した点を数値化してアピールすることが重要です。

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【自己PRの例】

◆課題発見力とコミュニケーション力
日常的に行う書類発行業務において、情報管理の属人化により部門間の連携が取れていなかったことから、経理システムの刷新を提案。システム移行のプロジェクトリーダーとして、スケジュールを立てつつ関係部署への定着支援に努めました。各部門が抱えている課題に寄り添い、最適な解決策を提示することで、予定より◯カ月早く新システムの定着を実現できました。
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経理職では正確性や計数感覚も重視されるため、「ミス防止のためのチェックリスト作成」「予算精度を前年比10%向上」といったエピソードも効果的です。これらの実績を自己PRとして組み込むことで、あなたの経理職としての価値を最大限に伝えられる職務経歴書が完成します。

タイトルを含めた職務経歴書の書き方や、自己PR分析については、以下の記事を参考にしてください。
▶経理の職務経歴書はどう書けば良い？例文と書き方のポイントを解説！
▶アピールポイントが分からない！強みと弱みの見つけ方


▶▶アカナビで求人を見てみる

これまでの経験値によって、経理の職務経歴書における効果的な「自己PR」の書き方は異なります。
以下では、一般企業の経理経験者、会計事務所経験者、経理未経験者、パート経理経験者が、経理事務に転職する場合の自己PRのテンプレート例とポイントを紹介します。

一般企業の経理経験者向けテンプレート
正確性とスピードを意識した業務遂行を心がけており、部門を超えて積極的にコミュニケーションを取ることで、上司や他部署からの協力を得ながら業務を円滑に進めることが出来ました。日頃から共有を心がけた結果、細かい確認や修正を減らしていく事に成功し、月間◯時間の残業時間短縮を実現しました。
経理の基本を押さえたうえで、より実務に即した対応力を強みに、御社の経理業務にも迅速に対応できると自負しております。


税理士事務所・会計事務所経験者向けテンプレート
複数の顧客を同時に担当していたため、スケジュール管理と優先順位の判断は常に細心の注意を払っていました。迅速かつ丁寧な対応を心がけ、顧問先からは会計経理以外に、経営相談や移転計画など、多岐にわたる相談をいただける関係性を築いてきました。
今後は、事務所で培った多様な対応経験を活かし、企業内経理としてさらに専門性を深めていきたいと考えています。


経理未経験者向けテンプレート
前職は営業職でしたので、初対面の方とのコミュニケーションや、請求や契約に関するミスの許されない事務処理の正確さを培ってまいりました。
簿記学習を通して経理の基礎を学び、今後は実務を通して着実にスキルアップしていきたいと考えています。未経験ではありますが、◯カ月連続売上目標を達成した数字への強さ、業務への責任感を活かして取り組みます。


パート経理経験者向けテンプレート
扶養内パートとして働く中で、限られた勤務時間の中でも正確さとスピードを意識して業務に取り組んできました。経理職としての責任感を持ち、引継ぎや共有に漏れが内容、報連相を徹底してチームの一員としての役割を果たすことを常に意識しています。
今後は、これまでの経験を活かし、さらに幅広い業務に携わりながらスキルアップを図っていきたいと考えております。

経理の自己PRやパート面接に関する情報は以下の記事もご参照ください
▶パート面接で質問しておくべきことは？逆質問のチェックリストを紹介
▶【経理の自己PR】パート希望者向け！効果的な自己PRの書き方を解説

いずれの自己PRのポイントは、「成果を語る時は必ず要因もセットで伝えること」です。
「こういう取り組みをした結果、こういう成果が生まれた」「これを心がけたおかげで、こういうところが上手くできた」など、行動と結果が紐づいたエピソードがあると、説得力や再現性が段違いに上がります。



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専門的な経験が少なくても成果を伝える工夫を
経理事務では、簿記の知識のほかに数字を正確に扱うことやエクセルのスキルも必要です。経理としても実務経験が少ない場合は、そういったスキルで数値化できる実績をアピールしましょう。

【数値を用いた実績アピールの具体例】
・営業担当ごとの数値集計を関数を用いて20％の作業工数削減に成功
・RPAを用いて店舗や部門ごとの売上集計を自動化
・タイピングの速度と正確さを評価され、月1回の会議では議事録を担当

成果を伝える際は、SMARTの法則を活用すると効果的です。具体的(Specific)で、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、関連性のある(Relevant)、期限付き(Time-bound)の目標達成を示すことで、あなたの実務能力が明確に伝わります。

未経験からの志望動機や自己PRのポイントは、こちらの記事もご参照ください。
▶【例文あり】経理の志望動機の書き方｜未経験者・転職向け成功ポイント


社内外との連携力も重要なアピール要素
経理部門は社内で事務処理をする部門と思われがちですが、業務を円滑にミスなく行うためには他部署や取引先との協働が不可欠です。
経理経験の有無に関わらず、他部門や取引先とチームで成し遂げたこと、協業した実績などあれば、そちらもアピールしましょう。

【連携力アピールの具体例】
・営業部門と連携して予算策定を行い、前年比10%のコスト削減を実現
・新サービス導入プロジェクトに参画し、営業部門の意見集約を担当、各部門との会議で調整役として立ち回った
・月次決算資料を経営陣にわかりやすく提示するため、資料作成を担当
・リモート体制を構築するため、社内意見の集約や外部開発者との調整を担当

組織全体に貢献できる協働力を、具体的にアピールしましょう。


取得済みの資格や学習への取り組みはしっかり記載
経理職の職務経歴書では、取得済みの資格を記載することはもちろん、学習への取り組みを明記することが印象アップにつながります。

【資格や学習に関するアピールの具体例】
・VLOOKUPやピボットテーブル活用して、営業データの資料を作成
・RPA導入によるデータ入力の自動化実績あり
・最新税制改正セミナーに年2回参加
・クラウド会計の自主学習で効率化を提案

経理は、毎年法改正がある税法をはじめ、情報のキャッチアップや継続的な勉強が必要となる職種です。自己研鑽する姿勢を示すことは、経理職として評価される重要な要素となります。


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効果的な経歴書作成のポイントとして、職務経験の簡潔なまとめ方、企業情報の記載方法、使用システムの具体的な記載、そして業務実績のアピール方法を紹介しています。さらに、専門経験が少なくても成果を伝える工夫や社内外との連携力について紹介しました。

経理職の転職市場は競争が激しいですが、自分の強みを的確にアピールする経歴書を作成することで、採用担当者の目に留まり、希望の職場への転職を実現できるでしょう。
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