【経理の自己PR】パート希望者向け!効果的な自己PRの書き方を解説

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【経理の自己PR】パート希望者向け!効果的な自己PRの書き方を解説

「売り手市場で転職しやすい」と言われている今の時代ですが、実は事務職だけは需要に対して求人が不足している状況です。
「求職者1人に対してどれくらいの求人があるか」という指標を表す有効求人倍率では、全体が1.2~1.5倍(1人に対して1件以上の求人がある)程度を推移する中、経理事務は0.5~0.6倍と、この仕事で働きたい人に対して求人が倍近く足りていません。

そんな中で経理のパートタイムでの採用を勝ち取るには、効果的な自己PRが鍵となります。
「数字に弱いから...」「経理の知識がないから...」と躊躇していませんか?実は、前職での経験や日常生活のスキルも、経理職に活かせる強みに変換できるのです。パート勤務だからこそ発揮できる時間効率の良さや集中力も、大きなアピールポイントになります。

本記事では、経理未経験者から経験者まで、自分の強みを最大限に活かした自己PRの方法と、実際に他業種から経理職への転職に成功した事例をご紹介します。


【目次】

経理職を志望する際に伝えるべき自己PRのポイント
・経理職で求められる具体的な資質とスキル
・前職の経験を経理スキルに変換する具体的な方法
・パートタイム希望者が強調すべき働き方の強み
・経理未経験からのキャリアチェンジを説得力あるストーリーにする方法

説得力のある経理職自己PRの作成テクニック
・効果的な自己PRの基本構成
・数字とエピソードで説得力を高める具体的な表現法
・経理未経験者がやりがちな自己PRの失敗例と改善方法

企業規模別の経理職自己PR例文集
・パートタイム希望者向け:時間効率と集中力をアピールする例文
・完全未経験者向け:学習意欲と適性をアピールする例文
・中小企業向け:即戦力と多様なスキルをアピールする例文
・大企業向け:コンプライアンスやルール遵守を強調する例文

自己PRのポイントを押さえて、企業に志望度をアピールしよう


■経理職を志望する際に伝えるべき自己PRのポイント

■経理職を志望する際に伝えるべき自己PRのポイント
・経理職で求められる具体的な資質とスキル
経理職で求められる資質は、「正確性」「計画性」「数字への親和性」、それらを表すスキルとして「簿記知識」「Excel操作能力」「コミュニケーション力」が挙げられます。

簿記知識は経理のプロとして必須であり、最低でも日商簿記3級レベルが求められます。
募集要項やポジションにもよりますが、経理事務としてキャリアを積んでいきたいと思うなら、仕訳から決算書作成までの一連のプロセスや専門用語を理解していないと、経理の業務をこなすことは困難でしょう。

Excelスキルを基本としたPCスキルも経理業務では欠かせません。
単純な表計算だけでなく、関数やショートカットキーを使いこなし、締め切りを意識して計画的、効率的、そして正確にデータ処理ができることが重要です。
近年はネットバンキングやe-taxなど、WEB経由での支払いや振り込みも日常的に行われているため、インターネットやコンピューターウイルスに関する知識やリテラシーもアップデートしていく必要があります。

コミュニケーション力も経理には不可欠です。
内勤事務なので黙々と作業していればいいと思われることもありますが、実際は経費や給与のことで全社員に連絡する必要があったり、営業部門や事業部との予算の相談や、新規契約に関する打ち合わせなど、他部署との連携が必要な場面も多いからです。
会計や経理に関する専門知識が少ない相手に対し、用語を使わずに伝えるスキルも必要です。

経理の自己PRでは、これらの資質とスキルを具体的なエピソードとともにアピールすることで、採用担当者に強い印象を与えられるでしょう。



・前職の経験を経理スキルに変換する具体的な方法
異業種からの経理職へのキャリアチェンジでは、これまでの経験を経理スキルとして効果的に言い換えることがポイントです。

例えば、接客業での「お客様のニーズを正確に把握する力」は、経理では「数字の背景を読み取る分析力」に変換できます。
営業職経験者なら「目標達成のための計画性」を「予算管理能力」として表現できますし、事務職の「正確な書類管理」は「伝票処理の正確性」に言い換えられます。

重要なのは単なる言い換えではなく、実際の業務場面を具体的に説明することです。
「前職では毎月の売上集計を担当し、データの正確性を徹底していました」といった事例を挙げると説得力が増します。

また、日常生活での家計管理経験も、「数字に対する意識・感覚の鋭さ」として経理の自己PRに活用できます。どんな経験も「正確性」「計画性」「数字への親和性」という観点から捉え直すことで、経理職への適性をアピールできるのです。



・パートタイム希望者が強調すべき働き方の強み
パートタイマーは、働ける時間や日数が限られている分、任せられる仕事が限られてしまうかもしれない、締め切り前に急なお休みになってしまうかもしれない、と心配されることがあります。
ですが、募集している時点で企業側も、そういった可能性は織り込み済み。相手の不安や心配を理解したうえで、それをカバーする働き方や意識をアピールしましょう。

例えば、「限られた勤務時間でも、システムやショートカットキーを駆使して効率的に仕事を進め、時間内に終わらせられるよう努めます」といったように、限られた時間で出来ること、出来るように取り組む意識や手段を、具体的にアピールしましょう。
経理業務では期末決算など繁忙期があるため、短時間でも集中して正確な作業ができる能力や、締め切りを意識して行動することは大きな武器になります。

複数の役割をこなす経験も自己PRに活かせます。「家事と育児の両立で培った効率的な時間管理能力」は、経理の複数業務を正確にこなす能力として評価されるでしょう。
自己PRでは「限られた時間でも最大限の成果を出す工夫をしています」と具体例を交えて説明すると効果的です。



・経理未経験からのキャリアチェンジを説得力あるストーリーにする方法
経理未経験からキャリアチェンジを成功させるには、説得力のあるストーリー作りが重要です。

まず、なぜ経理職を目指すのかを明確にしましょう。「単に安定しているから」ではなく、興味を持ったきっかけやエピソード、経験したことなど、自身の言葉で前向きな理由と合わせて伝えると印象が違います。
そして前項の「前職の経験を経理スキルに変換する具体的な方法」も踏まえ、「正確性」「計画性」「数字への親和性」といったポイントから、今までの仕事と経理の関連性をストーリーにしましょう。

また、未経験でも日商簿記検定などの関連資格の取得や勉強中であることをアピールし、自己啓発への意欲を示すことも重要です。
未経験者を採用する際に担当者が一番危惧していることは、「思っていた仕事と違った」という早期退職です。想像だけではなく、実際に勉強をして、そのうえで興味を持っているという状態であれば、採用担当者の心に響くでしょう。


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■説得力のある経理職自己PRの作成テクニック

■説得力のある経理職自己PRの作成テクニック
・効果的な自己PRの基本構成
経理職の自己PRでは、経験やスキルを効果的に伝える構成が重要です。
パート希望者は特に、限られた時間での集中力や効率性をアピールする必要があるため、スキルを正しく把握してもらうことを意識しましょう。

構成としては、「結論」「理由」「例示」最後にもう一度「結論」とすると、アピールポイントの軸がぶれにくく、相手にも正しく伝わりやすくなります。

まず、結論・結果から述べる構成を心がけましょう。「前職では経理業務に8年間従事し、そのうち3年間は2名のメンバーマネジメントを任されていました」のように、最初に自分の強みと実績を明確に示します。
経理未経験であれば、「前職では営業事務に5年間従事し、月間で30件以上の取引先のデータ入力や管理を担当していました」といった形で、経理事務の適正に関連する「正確性」「計画性」「数字への親和性」を連想出来るエピソードを使用しましょう。

次に、自身が取り組んだことや意識したことなど、「結果」につながった「理由」を記載します。
理由を記載することで、単なるラッキーや「なんとなく」ではなく、本人の意識や努力の成果であることをアピール出来ます。

続いて、具体的な業務内容、期間、貢献度といった「例示」を挙げ、「こういう取り組みをした結果こういう貢献ができ、こういった成果が生まれた」と最後にもう一度「結論」としてまとめます。
この構成にすることで強みやエピソードに一貫性を持たせることができ、他社の人にも自分の取り組みをイメージしてもらいやすくなります。



・数字とエピソードで説得力を高める具体的な表現法
経理の自己PRでは、抽象的な表現を避け、数字とエピソードを用いることで説得力が格段に高まります。
例えば、「正確な数値管理ができます」という曖昧な表現よりも、「前職では月次決算業務を担当し、毎月のデータの保管方法やファイル名を工夫することで、年次決算の作業効率を向上させました」というように、何をしてどうなったか、具体的に伝えると印象に残ります。

特にエピソードについては、経理事務の経験者の方がより正確・詳細に伝えることが重要です。
会社によって経理事務を担当する人数、会社規模や売り上げが異なるため、同じ「経理事務」でも任される業務の範囲が全く違うことが多々あるからです。

出来ることや経験したことを詳細に伝えないと、「自社の経理と同じレベル」をイメージされてしまい、その結果入社してみたら思っていたより仕事が難しい、やったことがないことが多い、というミスマッチに繋がってしまいます。
「経理事務を担当しているのは私一人でしたので、日々の仕訳作業から月次・年次決算まで一連の業務を担当していました。年次決算については顧問税理士事務所の担当にサポートしていただいています」といった形で、出来ることを明確に伝えましょう。



・経理未経験者がやりがちな自己PRの失敗例と改善方法
経理未経験者が陥りがちな自己PRの失敗として、抽象的な表現に終始してしまうケースが多く見られます。「几帳面な性格です」「数字が得意です」といった漠然とした主張では、採用担当者に具体的な能力がイメージできません。

改善のポイントは、自分の経験が採用担当者が知らない職種の可能性も考慮のうえ、具体的な経験を根拠をのあるエピソードで伝えることです。
「営業事務担当は私を含めて5名おりましたが、私はエクセルを得意としておりデータ処理のスピードが速かったので、社内でも規模の大きい取引先の数字管理を任せていただいていました」
「営業事務として30件の顧客の請求・売上管理を担当していました。顧客ごとの締め切りを可視化出来るツールを使い、処理の優先度や期日を意識した対応を心がけていました」
といったように、仕事内容をイメージしやすい説明を入れつつ、「正確性」「計画性」「数字への親和性」をアピールすると良いでしょう。


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■企業規模別・経理職自己PR例文集

■企業規模別・経理職自己PR例文集
・パートタイム希望者向け:時間効率と集中力をアピールする例文
パートタイムで経理職を希望する場合、限られた時間で高い成果を出せる点をアピールしましょう。

「前職の事務職で培った正確さと効率性を活かし、タスク管理を行い短時間でも集中して業務をこなしてまいります。また、家計管理の経験から、数字への感覚を養い、細かいミスを見逃さない注意力も身につけました。限られた時間で最大限貢献出来るよう、全力で仕事に取り組みます。」
また「家事と両立しながら簿記3級を取得した学習意欲」や「前職での効率化の工夫と成果」など、具体的なエピソードを交えると説得力が増します。

経理の現場では、「正確性」「計画性」「数字への親和性」といった能力が重宝されますが、パート勤務の場合、それに「短時間での成果」が求められます。
面接では、限られた時間でも最大限の貢献ができる意欲と具体的な方法を伝え、意欲と実行力をアピールしましょう。



・完全未経験者向け:学習意欲と適性をアピールする例文
経理の経験がなくても、「正確性」「計画性」「数字への親和性」に関連する経験や、「簿記知識」「Excel操作能力」「コミュニケーション力」といったスキルを踏まえた自己PRで可能性をアピールできます。

「現在は一般事務のパートをしていますが、数字の計算や細かい業務を正確にこなすことが得意で、この強みは経理でも活かせると考えています。働きながら簿記検定2級を取得し、今も定期的に勉強を続けています」といったように、きっかけと行動したことを、職歴に合わせてアピールしましょう。
コミュニケーション力をアピールするなら「日々の接客の中で、お客様のニーズに合わせた商品をお勧めしたり、他店舗へヘルプに行ったり、社内外ともに円滑なコミュニケーション力を高めました」という表現も魅力的です。

未経験でも、数字への親和性や学習意欲、適性をうまく伝えることで、採用担当者に将来性を感じてもらえます。経理の自己PRでは具体例を交えて自分の強みを示すことが重要です。
具体的なステップについては、こちらの記事も参照してみてください。
未経験者から経理になるには?転職成功のステップを解説



・中小企業向け:即戦力と多様なスキルをアピールする例文
中小企業の経理部門では、経理が一つの部署として独立していないことも多く、少人数で多様な業務をこなす必要があるため、幅広いスキルと柔軟性をアピールすることが重要です。

「出産前は伝票処理から月次決算準備までの経理業務を8年間経験しました。少人数企業で経理部が独立していなかったため、総務や労務、人事といった他管理部のサポートも行っており、社員20名の社会保険管理や給与計算も担当していました」
このような自己PRなら、具体的な業務経験の期間と内容を明確に示し、中小企業が求める「一人で複数の業務をこなせる人材」というニーズに応える内容になっています。

経理事務の経験がない場合も、総務や人事といった他の部門の業務を兼務する可能性があるため、事務経験や対人業務経験がアピールポイントになります。
短時間だからこそ、経理以外も任された仕事はなんでもやる、という意欲も合わせて伝えると良いでしょう。



・大企業向け:コンプライアンスやルール遵守を強調する例文
大手企業の経理部門では、扱う金額や人数、取引先も大きくなることから、コンプライアンスや倫理観が特に重視されます。自己PRでは、これらの要素を意識した内容を含めることが効果的です。

「前職では会計事務所で5年間、会計データ入力を中心に月次決算の補助を行っていました。正確なデータ入力を心がけるとともに、お客様から預かったデータや書類を誤送信や宛名の記載ミスなどを起こさないよう、慎重に取り扱い、全員が徹底出来るようデータ保管時のルール策定にも携わりました」

このように、大企業向けでは特定分野の専門性と、ルール遵守の姿勢、そして能動的な姿勢をアピールすることが重要です。
大企業では人数が多い分、部署や業務が細分化されており、パート勤務だと専門的な知識がいらないポジションもあります。その場合は経理のスキルをアピールするより、チームの一員として動けること、企業の立場を理解したコンプライアンスやルールをしっかり守れることといったアピールが良いでしょう。


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■自己PRのポイントを押さえて、企業に志望度をアピールしよう

経理事務を行うには、「正確性」「計画性」「数字への親和性」といった本人の資質の他に、「簿記知識」「Excel操作能力」「コミュニケーション力」といったスキルを身につけていく必要があります。
未経験であったとしても、これらの資質を持っている方はいますし、スキルは勉強して身につけていくことも出来ます。今までの経験の中で活かせることはないか棚卸して、どのような経験がどういう点で活かせるかアピールしましょう。
また、同じ経理事務というポジションでも、企業の規模によって求められる役割が変わることもありますので、求人票や企業HPをよく読んで使い分けると良いでしょう。

パート勤務の場合、どうしても限られた時間での業務になってしまいます。「子供が熱を出したから」といっても、国に提出する納税期限や書類は締め切りを伸ばしてくれません。
日ごろから勤務時間やタスクの管理を心がけていることや、効率を上げるために取り組んでいること、いざという時の対処法をあらかじめお伝えするのも良いでしょう。

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