「面接で何を着ていけばいいのか…」転職活動や就活を経験した方なら、誰もが一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。
特に結婚・出産・子育て・介護などのライフイベントを迎えて一度職場を離れた女性のなかには、子供が進学や進級を迎え、「また働きたい」と思っている人も多いはず。
でも、久しぶりのお仕事、現役の時とは体形や年齢も変わっていて、いざ面接となったとき「何を着ていこう？」と迷った経験はありませんか？

従来のスーツが定番だった面接スタイルから、企業文化や業界によって多様化が進む現代。
今回は主婦がパート面接の際に押さえておきたい、面接時の服装について、業界別の傾向から具体的なコーディネートまで、詳しく解説していきます。


【目次】

■面接時にノーカラージャケットを着てもよい？
　・業界別・職種別の服装許容度の違い
　・面接時にノーカラージャケットが好印象な企業の特徴

■面接向けノーカラージャケットのコーディネート成功例
　・面接で好印象を与えるシルエットの選び方
　・色選びのガイドライン

■面接でノーカラージャケットを避けるべき業界と対処法
　・保守的な業界での服装基準
　・代替となる服装オプション

■面接時の服装は業界の特徴にあわせて選ぼう

女性用のジャケットには、定番のスーツタイプの他、ノーカラータイプもあります。
襟がない分、全体的に丸みを帯びたシルエットで、優しそう・柔らかそうな雰囲気を醸し出すノーカラージャケットは、お子様の式典用に1着持っているという方も多いのではないでしょうか。

入学式や卒業式と同じくフォーマルな場とはいえ、求められる役割が異なる採用面接の場で、ノーカラージャケットはアリ？という疑問を解説していきます。


・業界別・職種別の服装許容度の違い
前提として、基本的には「襟付きのジャケット着用」での面接が望ましいといえます。
ただし面接で許容される服装は業界によって大きく異なり、ノーカラージャケットの許容度も業界の文化や特性に応じて変化します。

IT業界やクリエイティブ業界では、比較的自由な服装が認められており、日ごろの業務はポロシャツとジーパンというところも珍しくありません。
そういったカジュアルな服装が多い業界では、ノーカラージャケットがマイナスになることはほぼないでしょう。
また、アパレル業界も同様にトレンド感のある服装が重視され、ノーカラージャケットのような個性やこだわりを感じるアイテムが好評価につながることもあります。

一方、金融業界や法律事務所などの、世間的にきちんとした対応を期待される保守的な業界では、従来通りのスーツスタイルが求められます。
このような業界では、ノーカラージャケットは避け、襟付きのジャケットを選択することが賢明です。
営業職や接客業なども同様に、顧客と直接対面する機会の多い職種でも、清潔感とビジネスライクな印象が重要です。


・面接時にノーカラージャケットが好印象な企業の特徴
クールビズやウォームビズの推進でノージャケットやノーネクタイ、ハイネックやセーターの着用が一般的になってきた昨今の企業では、働き方改革の一環として柔軟な社風を打ち出す傾向が強まっています。
働き方改革といっても色んな種類がありますが、コストもかからず取り入れやすい改革として、従業員の服装の自由度を高くしているところは多くあります。このような方針の企業では、面接時のノーカラージャケットもさほど気にされない可能性が高いです。

最近の求人サイトや企業HPでは、実際のオフィスやそこで働いている方の様子を写したページも多くあります。
写真の様子や募集要項、アピール事項などを読み、服装にこだわらないタイプの企業であればノーカラージャケットでも問題ないでしょう。
とはいえ、あくまでビジネスの場ですので、ジャケットの下に着るインナーやボトムの丈や素材と合わせて、「オフィスカジュアル」の域を出ないように心がけましょう。


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さて、面接時の服装はジャケットだけではなく、色味やコーディネートを含めたトータルの印象が大切です。
きっちり襟のあるジャケットを着ていても、その下のシャツが皺だらけだったり、靴が汚れていたりしたら良い印象にはなりません。
ジャケットと合わせたコーディネート例について見ていきましょう。


・面接で好印象を与えるシルエットの選び方
面接でのジャケット選びでは、体型や年齢に合わせた適切なシルエットの選択が重要です。

身長が低めの方は、ウエストが見える短めの丈を選ぶことで、スタイルアップ効果が期待できます。一方、身長が高めの方は、やや長めの丈を選ぶことで、プロポーションのバランスが取れます。
また、全体的なサイズ感を合わせることも、きれいに見えるシルエット作りには重要です。特に30代以上は、適度なゆとりのあるデザインを選ぶことで落ち着いた印象を演出できます。

体型カバーのポイントは、ややぽっちゃりした体型の方は、ボウタイブラウスやタックの入ったスラックスを使い、縦のラインを強調したデザインを選ぶことで、すっきりとした印象に。
反対に細身の方は、肩のラインに程よい立体感のあるジャケットや、ふんわりしたミモレ丈のスカートを選ぶことで、メリハリのある着こなしが可能です。

生地の素材も重要です。アイロンのかかった綿素材や張りのあるナイロン系は形崩れしにくく、面接時の長時間の着用でも美しいシルエットを保てます。
ノーカラージャケットを着用する際は、インナーに襟付きのシャツを着ると、ジャケットから襟が見えて子供の制服っぽい印象になるため、ボートネックやクルーネックの張りのあるインナーを選びましょう。


・色選びのガイドライン
面接での服装の色選びは、業界や職種に応じて判断する必要があります。
基本的には、ネイビーやグレーなどの落ち着いた色合いを選ぶことで、知的で信頼感のある印象を与えることができます。
特に、深いネイビーは汎用性が高く、多くの業界で好印象を与える色とされています。グレーは、特にクリエイティブ系の職種で洗練された印象を演出でき、チャコールグレーは柔らかくあたたかな印象を与えます。

全体としてモノトーンでまとめると落ち着いた大人らしい印象に見えますが、黒いジャケットは喪服感が出てしまいますので、ビジネスの場では避けましょう。
また、原色のシャツや派手な柄物のスカートも同様に、ビズネスの場ではカジュアルすぎるため避けるべきです。
グレーやネイビーで暗い印象になってしまうことが気になる方は、ライトブルーやアイボリーといった淡い色合い、グレージュやダスティピンクといったくすみ系の色合いのブラウスや小物を合わせると、優しく落ち着いた印象になります。

素材の光沢感も重要なポイントです。マットな質感の生地は落ち着いた印象を与え、面接に適しています。光沢のある素材は、対面面接では華やかな印象を与えますが、WEB面接でカメラ越しだと不自然に反射して映る可能性があるため注意が必要です。


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ノーカラージャケットを始めとした面接時の服装についていくつか例をあげましたが、やはりカジュアルさを感じるものを避けた方が良い業界もあります。
具体例と対処法について確認しましょう。


・保守的な業界での服装基準
金融機関や法律事務所など、顧客からの信頼が第一となるような保守的な業界では、勤務時はもちろん面接時の服装にもまだまだ厳しいところがあります。これらの業界では、従来型の襟付きスーツが基本となります。

特に銀行や証券会社などのお金を扱う金融業界では、顧客との信頼関係を重視するため、黒やネイビーの無地スーツが標準的な選択肢です。
自分が顧客として訪れたとき、第一印象で安心してお金を任せられる人はどのような人かと考えると、やはりそれなりの服装は必要でしょう。

法律事務所や会計事務所などの士業系の業界でも、クライアントからの信頼を得るために、堅実でプロフェッショナルな印象を与える服装が求められます。
勤務が始まってからの服装が自由だったとしても、面接時はダークネイビーやグレーの襟付きスーツを選び、清潔感とともに誠実さを表現することが重要です。


・代替となる服装オプション
ノーカラージャケットを避ける場合、最も確実な選択は、ネイビーやグレーの襟付きテーラードジャケットです。

襟付きのジャケットの中でも、ピーコートのようなダブルボタンはカジュアルな印象になるため避けて、シンプルな一つボタンや二つボタンのデザインを選べば、どのような業界でも好印象を与えられます。
普段は内勤で顧客に会わない仕事であっても、来客対応などが必要になった際にすぐに使える1枚を用意しておくと、仕事をしていくうえで何かと便利です。

テーラードジャケットは、Vゾーンがはっきりとした襟付きデザインで、襟元から胸元にかけてのラインが美しく、面接では定番服装の一つです。
インナーには、白やライトブルーの襟付きシャツを合わせると、清潔感と信頼感を演出できます。また、シャツの素材はハリのある綿を選ぶとしっかりした印象に、やわらかな光沢のあるレーヨンなどを選ぶと華やかな印象になります。


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IT業界やクリエイティブ業界では、ノーカラージャケットが好意的に受け入れられる傾向にあり、金融業界や士業業界はきっちりした従来のスーツスタイルの方が馴染みやすい傾向にあります。
とはいえ、コロナ禍以降、リモートワークの普及により、業界特性に関わらず多くの企業でドレスコードが柔軟化している現状があります。面接時の服装選びは、企業文化や業界の特性を理解したうえで、個社ごとにHPや求人サイトで情報収集することが重要です。

また、面接時は服装だけではなく、その場での振る舞いや提出する書類なども総合的にみられるもの。こちらの記事も合わせてチェックしてみてください。
▶久々の対面面接で失敗しないために！服装・マナーのポイント
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