税理士資格取得のための科目選択法:あなたに最適なプランは?

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税理士資格取得のための科目選択法:あなたに最適なプランは?

税理士試験に挑戦しようと考えているものの、受験資格の要件や科目選択に悩んでいませんか?税理士試験は、受験資格の取得方法が複数あり、さらに試験科目の組み合わせによって合格までの道のりが大きく変わってきます。

本記事では、あなたの経歴や目標に合わせた最適な受験プランを見つけるため、受験資格の詳細から科目選択のポイントまで、実践的なアドバイスとともにご紹介していきます。


【目次】

税理士試験の受験資格を確認しよう
 ・一般的な受験資格の要件とは
 ・税理士になるためのルートを解説
 ・受験資格の特例制度を活用しよう

税理士試験の科目体系を理解する

 ・科目別の合格率と難易度比較
 ・必須科目と選択科目の違い
 ・科目免除制度の活用方法

あなたに最適な科目選択プランを考える
 ・経理経験者におすすめの科目選択パターン
 ・受験期間と学習時間から考える科目計画
 ・将来のキャリアプランに合わせた専門分野の選び方

税理士資格を取得するために


■税理士試験の受験資格を確認しよう

・一般的な受験資格の要件とは
令和5年度から税理士試験の受験資格要件に大きな変更がありました。
会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)については、受験資格の制限が撤廃され、誰でも受験が可能となっています。

一方、税法科目の受験には引き続き資格要件があり、学識、資格、職歴のいずれかの条件を満たす必要があります。
学識による資格要件では、大学などで社会科学科目を1科目以上履修して卒業した方や、司法試験合格者が対象となります。
資格による要件としては、日商簿記検定1級合格者や全経簿記検定上級合格者が該当します。職歴による要件では、法人や個人事業主の会計事務に2年以上従事した経験や、税理士事務所での実務経験が必要です。

なお、海外の大学卒業者など、上記に該当しない場合でも、事前に国税審議会の個別認定を受けることで受験資格が認められる場合があります。

税理士について詳しく知りたい方はこちらもご参照ください。
税理士になるには?押さえるべき最短合格の戦略と実務経験の積み方


・税理士になるためのルートを解説
税理士になるための最も一般的な方法は、2年以上の実務経験を積み、税理士試験に合格する方法です。

実務経験は試験合格前・後・最中、いずれのタイミングでも構いません。対象となる業務は幅広く、税務署での実務、企業での税務・会計事務、決算手続きや財務諸表作成などが含まれます。
ただし、単純な入力作業や残業時間は実務経験としてカウントされないため注意が必要です。

税理士登録時には、実務経験を証明する在職証明書と源泉徴収票または確定申告書の提出が求められます。一般企業での実務経験の場合は、職務概要説明書も必要となります。

なお、税理士試験は、会計科目2科目と税法科目3科目の合計5科目に合格する必要があり、一度の受験で全科目合格を目指す必要はありません。
複数年かけて計画的に受験することで、仕事と両立しながら資格取得を目指すことができます。


・受験資格の特例制度を活用しよう
税理士試験には、資格保有者向けの特例制度が設けられています。
公認会計士試験合格者は、会計学2科目(簿記論・財務諸表論)と税法科目1科目(法人税法)が免除され、公認会計士か弁護士の登録要件を満たしている方は試験を受けずに税理士として登録することが出来ます。
税務署で一定勤務した職員も、勤務年数に応じて税法科目の免除、会計科目も含めたすべての科目が免除され、税理士の資格を取得できます。
また、大学院で会計学や税法を研究し、修士号を取得した場合、その研究内容に関連する科目が一部免除されます。

これらの特例制度を活用することで、受験科目数を減らすことができ、より効率的な資格取得が可能となります。ただし、免除申請には、国税審議会への事前申請と審査が必要となります。

科目免除を受けることができる大学院について詳しく知りたい方はこちらもご参照ください。
税理士の大学院の科目免除制度とは?おすすめの選び方も紹介


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■税理士試験の科目体系を理解する

・科目別の合格率と難易度比較
令和4年度の税理士試験において、簿記論は23.0%と最も高い合格率を示し、続いて固定資産税が18.4%、住民税が17.2%となっています。一方、消費税法は11.4%と最も難しく、法人税法も12.3%と低い合格率となっています。

合格率は単年で見るものではなく、数年単位で推移を見るようにしましょう。
税法改正のタイミングや出題傾向などの影響で、一時的に合格率が下がった年があっても、他の年が大体同じくらいであれば、そちらを参照する方が良いです。
傾向で見ると、必須科目である会計2科目は安定して20%前後の合格率で推移しており、消費税法は11%程度と難しい科目である傾向にあります。

全体的な合格率は16.7%と前年度とほぼ同水準であり、各科目の難易度は年度によって変動することも考慮に入れる必要があります。科目選択の際は、ご自身の得意分野と合格率のバランスを考慮することをお勧めします。



必須科目と選択科目の違い
税理士試験には必須科目と選択科目があります。
2つの会計科目(簿記論・財務諸表論)、9つの税法科目のうち法人税法・所得税法・消費税法のいずれかから1つは必須科目で、税理士登録のためには必ず合格している必要があります。
受験者はどのような順番で受験しても構いませんが、前述の通り税法科目には受験要件があるため、まずは受験条件がなく、簿記の知識からも入りやすい会計科目から取得される方が多い傾向にあります。

選択科目は税法9つから選ぶことが出来ます。前述の必須税法1つとそれ以外を2つでも、必須税法3つでも構いません。
選択する税法は、将来の自身のキャリアを考え、役に立つものを選ぶと勉強するモチベーションにもなります。

各科目の合格基準は100点満点中60点以上で、一度合格した科目は永年有効となります。これにより、複数年かけて段階的に合格を目指すことが一般的です。



科目免除制度の活用方法
税理士試験の科目免除制度は、平成14年の税理士法改正により、修士の学位取得による試験科目の免除制度が変更されました。
具体的には、税法科目または会計学科目のいずれか1科目で基準点を満たした者が、修士の学位取得に関する研究について国税審議会の認定を受けることで、追加の科目免除が可能となりました。

例えば、税法科目で1科目合格している場合、認定を受けると残り2科目が免除されます。会計学科目で1科目合格している場合は、残り1科目が免除の対象となります。

免除申請には、学位取得証明書、成績証明書、学位論文の概要などの提出が必要です。特に学位論文の概要は、A4判で12,000字から16,000字程度にまとめる必要があり、指導教授の証明書も求められます。

この制度を活用することで、試験の負担を大幅に軽減できます。ただし、研究内容と免除を希望する科目との関連性が重要となるため、大学院での研究テーマは慎重に選択する必要があります。


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■あなたに最適な科目選択プランを考える

・経理経験者におすすめの科目選択パターン
経理職の経験者は、企業会計の実務に携わっているため、会計科目から受験を始めることをお勧めします。
財務諸表論と簿記論は、経理経験者にとって比較的取り組みやすい科目です。企業会計の知識を活かすことで、合格率の向上が期待できます。

具体的な科目選択として、財務諸表論から着手し、次に簿記論に進むのが効率的です。この2科目を最初に受験することで、実務で培った知識を試験でも活用できます。

税法科目については、法人税法を最初に選択することをお勧めします。経理職では法人税申告の実務に関わることが多く、業務経験が学習の助けとなります。
さらに、消費税法は企業会計との関連が深く、経理経験者にとって理解しやすい科目です。最後に所得税法を受験することで、5科目の効率的な合格を目指せます。



・受験期間と学習時間から考える科目計画
税理士試験の学習計画では、1日の学習時間と受験期間に応じた科目選択が重要です。
フルタイムで働きながら学習する場合、平日は2~3時間、休日は4~6時間の学習時間を確保することをお勧めします。これにより、1科目あたり6~8ヶ月の学習期間が目安となります。

基本的な科目計画として、まず会計2科目(財務諸表論・簿記論)の合格を目指します。続いて税法の必須科目のうちの1科目合格を目指しましょう。
働きながら税理士試験勉強の時間を確保することは容易ではなく、3科目合格するのに5年以上かかることもあります。必須科目が揃った時点でかかった時間によって、そのまま5科目の試験合格を目指すか、大学院で免除を目指すか、再度検討してみても良いでしょう。

効率的な学習を実現するために、通勤時間や昼休みを活用した隙間時間学習も有効です。スマートフォンやタブレットで講義動画を視聴したり、問題演習アプリを活用したりすることで、限られた時間を最大限に活用しましょう。

試験の合格率や対策方法など詳しく知りたい方はこちらもご参照ください。
税理士になるには?押さえるべき最短合格の戦略と実務経験の積み方



・将来のキャリアプランに合わせた専門分野の選び方

税理士としてのキャリアプランでは、専門分野の選択が重要な意味を持ちます。
法人・個人の税務、国際税務、資産税務など、それぞれの分野で求められる知識や経験が異なるためです。

法人税務では、税務申告だけでなく、記帳代行や経営コンサルティングなど幅広いサービスが求められます。対応できる税理士も圧倒的に多いため、建設業や宗教法人など特化分野を持ち、業界特有の会計基準に精通することで専門性の高い税理士として評価されます。

国際税務は、海外取引の所得に関する課税問題を扱います。相手国の税法や租税条約の知識が必要となりますが、経済のグローバル化に伴い需要が高まっている分野です。
資産税務では、少子高齢化を背景に事業承継や相続分野のニーズが増加しています。
相続税法や所得税法は毎年の税制改正で変更が多いため、最新の知識を常にアップデートすることが求められます。
また、資産状況や相続人の人数、関係性によって、一つとして同じ事例が存在しないため、臨機応変な対応が求められ、相続人のケアといったコミュニケーションスキルも重要になります。

これらの専門分野に応じて税理士試験の科目選択を戦略的に行うことで、将来のキャリアパスをより確実なものにできます。


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■税理士資格を取得するために

税理士になるために、受験資格を確認し自分に合った試験科目を選択することから始めましょう。

難易度の高い資格とも言われていますが、税理士試験の科目選択を戦略的に行うことで、将来のキャリアパスをより確実なものにできます。税務のスペシャリストとして、やりがいのある職業を目指してみませんか。

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