あれもこれも確定申告が必要!?

  1. アカナビトップ
  2. ブログ一覧
  3. あれもこれも確定申告が必要!?

あれもこれも確定申告が必要!?

一般企業では年末調整の提出が始まり、会計事務所は間もなく本格的な繁忙期に突入しますね。お勤め先で年末調整を終えた方の中には、これから確定申告の準備をしないといけない方もいることでしょう。

「確定申告」と聞いて、関係あるのは個人事業主や副業している人、不動産をいくつも持っている地主のような人では?と思っている方もいるかもしれません。大体の場合はそうですが、普通に会社勤めの方でも確定申告が必要になるケースがあります。

税金は法律のため、「知らなかったから申告していない」は通りません。うっかり延滞料などのペナルティを食らわないためにも、確定申告が必要になるケースを押さえておきましょう。

■オークションサイトやフリマアプリでたくさん物を売っている方

オークションサイトやフリマアプリなど、ネットで個人が簡単に品物を売買出来る昨今、気づいたら子供の洋服やオモチャなど、結構な数をフリマアプリで売っていたという方もいるのではないでしょうか。
フリマアプリで得た収益は、直ちに確定申告の対象になるわけではありませんが、売った品物と得た利益によっては確定申告の対象となります。詳細はこちらのコラムでもご案内しているので、自分はどうだろう?と気になった方は是非チェックしてみてください。

フリマアプリの売り上げ、確定申告は必要!?

■懸賞やギャンブルで賞金が当たった方

「応募した雑誌の懸賞で賞金10万円が当たった!」
「競馬で馬券を買ったら55万円の万馬券が当たった!」
「ロト6で100万円が当たった!」

自分が働いて得たわけではない、いわゆる棚ぼた収入ですが、これらも当たった経緯と金額によっては確定申告の対象となります。

税金は、その性質によって様々な分類がされていますが、確定申告が必要な税は主に「所得税」と「消費税」。そのうち事業を行っていない人が申告する可能性があるものは、すべて所得税に分類されます。
この所得、つまり「お金を得た」手段によって、給与で得た所得、不動産収入で得た所得、株式の配当で得た所得、所有していた美術品を売って得た譲渡所得など、様々な分類がされており、例のような棚ぼた収入であっても「お金を得た」以上、なんらかの所得に分類されます。

懸賞や賞金で得た利益は基本的に「一時所得」に分類され、基礎控除として50万円が設定されています。購入にかかった費用は経費として相殺することが出来るので、購入費用を除いて50万円以下の受け取り金であれば、確定申告は不要です。
具体例で見てみましょう。

「応募した雑誌の懸賞で賞金10万円が当たった!」
 →応募のために購入した雑誌代が500円だとすると、それを除いた99,500円が課税対象となり、50万円を下回っているので確定申告は必要ありません。

「競馬で馬券を買ったら55万円の万馬券が当たった!」
 →当たった万馬券に対しての購入費用によって判定が変わります。
  例えば当たり馬券を100円で購入していた場合、課税対象は549,900円となり、控除額を超えますので確定申告が必要です。
  一方、5万円で購入した馬券だった場合、課税対象は50万円のため、確定申告は不要です。
  ギャンブルに関しては継続的に行っていても、当たった時以外の購入額は「購入にかかった費用」として計上出来ないので注意しましょう。

「ロト6で100万円の高額配当が当たった!」
 →宝くじの類に関しては、100万円でも10億円でも非課税です。というのも、購入時の金額に税金分が含まれており、収益が各自治体に配分されているためです。
購入した本人が受け取って使用する分には非課税ですが、そこから家族に配分した場合、金額によっては贈与税がかかることもありますのでご注意ください。また海外で購入した宝くじなどは、他の懸賞や賞金と同じく、50万円を超えると課税対象です。

注意したいのは、所得を得た手段が別であっても全て「一時所得」というジャンルに分類されて合算される点です。
懸賞で賞金が当たった、競馬で馬券を当てた、保険の一時金が返ってきたなど、所得を得た手段は全て異なりますが、すべて同じ年に発生して合計50万円を超えていると確定申告が必要になります。

■ふるさと納税を行っている方

自治体の特産品を購入することで翌年の住民税が控除されるふるさと納税は、魅力的な品物も多く、ついつい色んな自治体に寄付を行っている方もいるのではないでしょうか。
ふるさと納税の納税・控除手続きは「ワンストップ納税」という特例により簡素化されていますが、これが適用できるのは寄付先の自治体が5つまでの場合。6か所以上に寄付を行うと、確定申告の対象となります。

ふるさと納税の場合、寄付金額は関係なく、納税先が分かれているかどうかがポイントとなるため、例えば「同じ自治体で6つの返礼品に対してふるさと納税を行った」などの場合は、通常通りワンストップ納税が適用できます。
例外として、一時所得の上限となる50万円以上のふるさと納税を行った場合、自治体数に関係なく確定申告が必要となりますが、50万円以上のふるさと納税が可能な所得収入がある方は、そもそも確定申告が必要であるケースが多いため、ここでは省略します。

確定申告が必要になる場合、寄附金受領証明書や源泉徴収票といった書類を用意して、確定申告用のHPや税務署に行って書類作成を行ったのち、その書類を提出する必要があります。
ワンストップ納税と比べて手間もかかるので、寄付先の自治体数は意識しておきましょう。

■まとめ

意外と身近なところにある確定申告が必要な案件、気になるものはありましたか?
もし少しでも「あれ、もしかして…」と思うことがあれば、自分の状況を踏まえて調べなおし、不安な点があれば税理士に相談してみましょう。
会計事務所や税理士の仕事に興味のある方は、会計・経理専門の求人サイト【アカナビ】も是非見てみてくださいね!

▶▶アカナビで求人を見てみる