主婦が働き始めるとき、家事の負担割合どうする?

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主婦が働き始めるとき、家事の負担割合どうする?

アカナビ事務局のパートスタッフDです。日本は海外に比べ、男性が家事・育児・介護等に費やす時間が短く、女性の負担が大きいという問題、ニュース等で耳にする機会が多いですよね。共働き世帯が増える中、女性に家庭内の負担や責任が集中してしまうことで、少子化や女性の仕事での活躍を妨げる要因の一つになっているという話も聞かれます。

女性がフルタイム勤務をするには男性との家事・育児の分担が必須、というのは世の中の共通認識になりつつあると思うのですが(50%ずつの負担かどうかは別として)、女性がパートで働く場合はどうでしょうか。40代パート主婦の私からすると、フルタイムじゃないなら妻が家事・育児をやるのは当然と思っている人、男女ともにまだまだ多いような気がするのです…。

子供が中高生になって子育てはある程度落ちついた主婦の友人からも、「自分が働き始めても夫や子供が家事を手伝ってくれるとは思えない、自分の負担が増えるだけだからフルタイム勤務は考えられない、せいぜいパートかなあ」という話を聞くこともあります。
もちろん本人の希望として家事にこだわりがあるから自分でやりたい、という人もいるとは思いますが、本当は働きたいのに子供が大きくなっても家事負担が減らないから働けない、というのはもったいないと思ってしまう面もあります。

本来、パートであっても働いている以上は家事・育児に使える時間が減ってしまうのは当然のことなのに、家事の負担は専業主婦のときと同じままでは女性の負担は増えるばかり。働き始めようと思った時にどうすれば家事の負担を軽減できるのか、主婦の目線で考えてみました。

■妻がパートでも専業主婦でも夫の家事・育児時間は変化なし?

令和元年の調査(令和元年度 家事等と仕事のバランスに関する調査 報告書)では、妻がフルタイムの場合には夫の家事・育児の負担割合が高かったものの、妻がパートの場合と無職の場合では、夫の家事・育児の負担割合には差がないという結果になったようです。
この調査では子供の年代別でも回答が分けられているのですが、末子が小学校低学年の場合では、妻がパートの場合よりも無職の場合の方が夫の負担割合が高いというデータもありました。これを見る限り、専業主婦がパートを始めたからといって夫が家事・育児を負担してくれる、というケースは少ないかもしれません…。
特に「洗濯」「食事の準備」「食後の片付け」といった家事や、「子供の定期検診や書類提出」「入園する幼稚園や保育園などの情報収集」「保護者会活動」「PTA の活動・個人面談」といった育児の項目については妻に集中するケースが多いようです。

よく言われることですが、「食事の準備」という家事は料理をするだけではありません。家にある材料を把握する、メニューを考える、レシピを調べる、必要な材料を買いに行く、それぞれのメニューの出来上がり時間を逆算して作り始める、といった「名もなき家事」なくしては成り立たないものです。
夫の側からすると「ごみ出し」や「子供と遊ぶ」はできているから分担している、と思っていても、ごみは各部屋のごみ箱から勝手に分別されて集まりませんし、子供と遊びに行くための持ち物の準備や後片付けを子供自身がしているわけではありません。妻からすると全く足りない、と思っていることも多いような気がします。

■不公平感を抱きづらい家事分担のコツとは…?

家事・育児の分担について妻が感じる不満としてよく聞かれるのは、「言われたことしかやらない」「家事のやり方が雑」「一か所にこだわりすぎ」といったことではないでしょうか。夫に分担してもらうために細かく指示をする方が手間に感じてしまい、自分でやった方が早いからやっている→夫は家事をしなくても良いと勘違いしてしまい、妻の家事負担ばかりが重くなってしまう…という負のループ話も聞きます。
そんな方こそ、働き始めるときというのは家事・育児の分担を見直すチャンスです!次のような流れで分担を提案してみてはどうでしょう。

①家事・育児の作業項目をリストアップする
分担の第一歩は現状把握です。やっていない人にとっては名もなき家事の存在や、それがどれくらい多いかは分からないものですから、認識の差を埋めることが重要です。
リストアップの時も、「食後の片付けをする」という大きなくくりだけでなく、「テーブルを拭く」「食器や調理器具を洗う(食洗器に入れる)」「排水溝の生ごみを回収する」「シンクとコンロを掃除する」といった細かい項目に分けることで、どれくらいの負担があるのかが分かりやすくなります。

②分担を決める
誰にでも得意・不得意はありますし、冷蔵庫の収納や洗濯物の畳み方などのこだわりも人それぞれです。得意な項目やこだわりがある項目は、こだわりを持つ方に優先的に割り振ることで、ストレスを感じたりやり直しをしたりする手間を最小限にすることができます。

③定期的に見直しをする
実際に分担してみて「これもやってくれたらいいのに」「これは減らしてもいいのでは?」と気づいたことをリストに追加して、自分たちに合った形に修正していくのも大事です。子供が進学・進級したり、仕事の部署が変わったり転職したりするなど、環境が変化した場合にも見直しをしていけるといいですね。

そうは言っても生活費の大半を負担しているのは夫だし、家にいる時間が長い自分が家事をするのは仕方ないこと、と半ば諦めている人もいるかもしれませんが、不満に感じる部分があるのであれば一度話し合ってみるとよいのではないでしょうか。
「うちの夫は分担してくれないはず」「働くとはいってもパートだから」と自分から決めつけてしまわずに、具体的な項目でやることを決めれば、意外と動いてくれることもあるかもしれません。お子さんがある程度大きい場合には、将来のためにも家事の練習をしてもらうという手もありそうですね。

■家事・育児の時間自体を減らす

夫の仕事が忙しく毎日帰りが深夜になる場合など、どうしても家事・育児を分担してもらうのが難しそうなら、そもそも家事等に費やす時間数自体を減らすという考え方もあります。これまでのやり方を見直して、全て自分でやろうとせず、削れるところは削るという方法です。
以前のこちらのコラムに詳細の例を挙げていますので、ぜひ参考にしてみてください!
新年度には仕事を始めたいと思ったら…事前に準備しておくべきこととは?

■まとめ

家族として仲良く暮らしていくには、それぞれがやりたいことと家庭生活を両立できることが大事。妻・母親に限らず、夫にしろ子供にしろ、誰か一人に負担が集中したり我慢させたりするのは、家族の姿としてやはり違う気がします。
両立しやすい職場を選ぶことも大事ですが、家庭の中でも家事を削ったり分担したりして、仕事にも力を入れられるようになるといいですよね。

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