「時短正社員」ってどんな働き方?

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「時短正社員」ってどんな働き方?

近頃は少子化による労働力人口の減少もあり、「これまで専業主婦やパート勤務が多かった世代の女性にもっと働いてもらおう!」という政府の方針を感じるニュースをよく目にします。パートでも社会保険に加入することになる「扶養の壁」が引き下げられたり、「第三号被保険者は不公平な制度だ」という発言が取り上げられたり…。
数年後には社会保険上の扶養をなくす、あるいは大幅に縮小するという議論も進められているようです。扶養の範囲内で働くメリットが少なくなるのであれば、より多くの収入が望める仕事を選びたい、と思う人も増えていくでしょう。

とはいえ、これまで扶養の範囲内で働いてきた人の中には、税金対策のためではなく、介護や育児との両立などフルタイムで働くのが難しい事情があって勤務時間を抑えていたという方が多いのも事実です。
そこで近年、注目されることが多くなってきたのが「時短正社員」です。「時短」というと、正社員として働いていた女性が育休明けで復帰した後に、一時的に勤務時間を短くしてもらい、子育てが落ち着いたらいずれはフルタイム正社員に戻るための制度、というイメージがありますが、最近では専業主婦が時短正社員として就職したり、時短正社員のまま転職したり、というケースもあるようです。

時短正社員での勤務には、実際にはどんなメリットとデメリットがあるのか、まとめてみたいと思います。

■時短正社員(短時間勤務正社員)とは?

「短時間正社員」は、厚生労働省が「多様な正社員」の一つの形として導入を奨励している制度です。フルタイム正社員よりも短い勤務時間や少ない勤務日数にすることで、働く意欲や能力はあるものの、さまざまな事情によりフルタイムで働くのが難しい人材を活用するための雇用形態、とされています。

厚生労働省のホームページでは、短時間正社員は以下のように定義されています。
●期間の定めのない労働契約(無期限労働契約)を締結している
●時間当たりの基本給及び賞与・退職金等の算定方法等が同種のフルタイム正社員と同等


一方のフルタイム正社員は、1週間の所定労働時間が40時間程度(1日8時間×週5日勤務)で、期間の定めのない労働契約(無期限労働契約)を締結している、と定義されています。

社会保険や福利厚生などの待遇面はフルタイム正社員と同じ内容が保証されることになりますが、給与や賞与に関しては労働時間が短い分を減額するケースが多いようです。例えば、フルタイム正社員が1日8時間×週5日の会社で、時短正社員が1日6時間×週5日働く場合、1日あたりの労働時間が25%少ないため、給与や賞与も25%減額する、という考え方です。もちろん、勤務時間に関わらず成果が出ていれば満額支給というところもありますので、会社ごとにご確認くださいね。

■働く側のメリットとデメリットは?

【メリット】
一言で言えば「正社員と同等の安定した待遇」です。有期雇用のパートと異なり、時短正社員は無期雇用ですし、福利厚生や賞与・退職金なども正社員と同じ計算方法で受け取れます。
また、仕事内容に関しても、パートよりも責任のある仕事を任せてもらえる事が増え、キャリアアップややりがいを目指すこともできます。
これまでパートで働いていた人にとっては成長を感じることが出来る、これまで正社員で働いていた人にとっては時間に余裕ができる、というのが最も大きなメリットだと考えられます。

【デメリット】
職種や会社によっては、時短正社員には補助的な仕事しか任せず、責任のある仕事を任せてもらえないケースもあるようです。勤務時間が短い分、社外への対応に限界があるため管理職にはなれない、といったことも考えられ、結果として仕事へのモチベーションが下がってしまう人もいるようです。
逆に、勤務時間が短いにも関わらずフルタイム正社員と同じ業務量を求められ、家に帰ってからサービス残業をせざるを得ない…ということもあるようです。そうなるとフルタイム正社員に比べて給料が少ないだけになってしまい、時短正社員のメリットが感じられないケースがあるかもしれません。

■企業側のメリットとデメリットは?

【メリット】
人材の確保に苦労する企業が多い中、時短正社員を活用することで優秀で意欲ある社員を採用しやすいというメリットがあります。
また、結婚や出産をきっかけに退職してしまっていた社員にも復帰しやすい環境を作ることで、経験の長い社員が増え、安定した会社運営を行うことができます。
働き方に関しても、短時間でも業務をこなせるよう職場全体で無駄を省いて効率化を図る機運が高まり、生産性が向上するきっかけになるという効果も考えられます。

【デメリット】
時短正社員を採用するということは、生産性向上や効率化と並行していかない限り、企業側としてはフルタイム正社員のみの場合と比べて雇う人数を増やす必要があり、経費がかさむことが考えられます。パートと比べても社会保険料、福利厚生費用といった経費も必要です。
また、効率化を行わないまま以前と同じ業務量だと、時短正社員の仕事を他のフルタイム正社員がフォローしなくてはいけないケースが増えてきます。そうするとフォローするフルタイム正社員不満が募り、職場内の人間関係の不和やフルタイム正社員の退職につながってしまうこともあり得ます。
業務効率化を進めるのはもちろん、どのように仕事を割り振るのか、各々の仕事の評価をするのか、といった制度が、時短正社員、フルタイム正社員、パートのそれぞれに納得感のあるものでないと、不満が生じることになってしまう難しさがあります。

■時短正社員で働きたい人が気を付けるべきことは?

■担当する業務量や業務内容、待遇は会社としっかり話し合う
残業しないために時短正社員を選んだはずが、働き始めてみたら業務量が多くて時間内には終わらず、家に持ち帰ってサービス残業…となると、正社員と比べて給料が減っただけ、ということになりかねません。逆にパートと同じ業務量、業務内容では、社内でパートとして働いている人から「不公平だ」と反感を買ってしまう恐れもありますし、キャリアアップを求めていたのに想定と違う、ということにもなってしまいます。

また、時短正社員といっても制度は会社によってさまざまです。一定期間後にはフルタイム正社員へ転換することを前提としたものもあれば、特に期間を求めない制度もあります。労働時間に関しても週5日で6時間勤務、というフルタイム正社員に近いものもあれば、週3日からOKで時給制、というパートに近いものもあり、これらは法的な定めはないので会社ごとに設定可能です。
時短正社員として働き始める前に話し合って双方が合意するのはもちろんですが、実際に仕事をしてみないと分からないこともありますので、随時、上司に相談できる環境が整っているとよいですね。


■自分の仕事をカバーしてくれる人には感謝の気持ちを忘れない
フルタイム正社員よりも短い時間で働く以上は、周囲の人にフォローしてもらわなければいけない場面も出てきます。「私は時短なのだから仕方ない」という態度では、他の人も助けてあげたいとは思わなくなってしまうでしょう。お仕事は他部門や他社の方も関わってくるもの。周囲の人のおかげで自分が望む働き方ができている、という感謝の気持ちを常に表すことが大事ですね。


「正社員として働いてきたけど、もっと子供と過ごす時間ほしい」と感じている方や「扶養に入れなくなるなら正社員として収入もしっかりほしいけど、家庭との両立が不安…」という方にとっては、時短正社員は魅力的な制度に思えます。
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制作/編集: アカナビ事務局