会計事務所パートは難しい?未経験者が知っておくべき仕事内容と働きやすさの魅力

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会計事務所パートは難しい?未経験者が知っておくべき仕事内容と働きやすさの魅力

「会計事務所で働きたいけど、会計事務所って専門知識が必要そう...」
「未経験だけど大丈夫かしら?」
そんな不安を抱えていませんか?実は会計事務所のパート職は、子育て中の主婦や時間に制約のある方にとって、意外と始めやすく、長く続けられる魅力的な選択肢なんです。
未経験でも指導を受けながら徐々にスキルを身につけられる環境や、家庭との両立がしやすい柔軟な勤務体系が整っている事務所も多く存在します。

この記事では、会計事務所パートの具体的な仕事内容から始め方まで、あなたの一歩を後押しする情報をお届けします。


【目次】

会計事務所パートの魅力と働きやすさ
・会計事務所パートで活躍している人たちの特徴
・会計事務所パートのメリット
・会計事務所パートのデメリット
・会計事務所パートの平均時給

会計事務所パートの具体的な仕事内容
・記帳業務とデータ入力
・会計書類の整理と保管
・電話対応と来客対応
・繁忙期と閑散期の業務の違いと1日の流れ

会計事務所パートの不安と克服法
・「難しい」「ついていけない」と感じる業務への対処法
・ミスをしたときの報告方法と再発防止策

長く活躍できる会計事務所パートの始め方


■会計事務所パートの魅力と働きやすさ

■会計事務所パートの魅力と働きやすさ
・会計事務所パートで活躍している人たちの特徴
会計事務所のパートタイムスタッフには、主に3つの属性の方々が活躍しています。

最も多いのが主婦の方々です。
会計事務所の業務は多岐にわたりますが、1件1件のボリュームは少ない業務もあり、家庭との両立がしやすい勤務時間のシフトも多く、無理のない両立がしやすいことが特徴です。
また、会計事務所では複数企業の会計処理を同時に担当するため、いくつもの手順を同時に考えるマルチタスク能力が必要となりますが、日々の家事や料理で自然と鍛えられている方が多く、すんなり業務に馴染むことが出来ます。

次に多いのが税理士試験受験生です。
彼らは会計事務所で働きながら実務経験を積むことで、試験勉強と並行して実践的なスキルを身につけることができます。
正社員だと残業が発生することもありますが、パート・アルバイトであれば、原則時間になれば退勤することが可能で、通学や勉強時間の確保もしやすいこともメリットです。
会計事務所側も、税務の基礎知識を持つ即戦力、資格を取得した後は事務所の中核となる人員の候補として、税理士受験生を歓迎する傾向にあります。

稀ですが、公認会計士受験生が会計事務所パートとして働くケースもあります。
特に会計監査サービスを提供している事務所では、公認会計士登録に必要な実務経験を得られる環境があるためです。代表が公認会計士の事務所では、会計士資格取得後のキャリアについての相談が出来たり、自身のビジョンを広げることもできるでしょう。

このように会計事務所のパートは、それぞれのライフスタイルやキャリアプランに合わせた働き方を実現できる職場となっています


・会計事務所パートのメリット
会計事務所パートの大きな魅力は、家庭との両立がしやすい柔軟な勤務体系です。多くの会計事務所では、週3日程度や1日数時間からの勤務が可能で、子育てや介護がある方も無理なく働けるシフトを組むことができます。
少ない日数、時間で働けるパート・アルバイト業務は多数ありますが、会計事務所の場合は働きながら会計や税に関する専門知識が自然と身につくため、日常生活の役になったり将来的なキャリア形成にも役立ちます。
また、税理士試験の勉強との両立も可能で、税理士試験の直前~当日である6月から8月は閑散期に当たるため、勉強時間も確保しやすい環境があります。

扶養内勤務も可能で、家計状況に合わせた働き方を選ぶことができます。例えば、小さなお子さんがいる場合でも、幼稚園や小学校から帰宅するまでの短時間勤務や、学校行事に合わせた休暇取得が可能な事務所が多くあります。
会計事務所のクラウド化も進んでおり、データ入力やクラウド上の書類整理など、自宅でも遂行できる業務が増えてきたことで、在宅ワークを取り入れている事務所も増えています。


・会計事務所パートのデメリット
上のように多くのメリットがあるものの、注意が必要なデメリットもあります。

会計事務所は確定申告の時期である1月~3月、法人決算が重なる4月~5月が大きな繁忙期がとなっており、通常より業務量が増加します。事前に繁閑差について確認し、自分のライフスタイルと照らし合わせることが大切です。
また、専門的な知識、手順が必要となる業務となるため、向き不向きが出やすい業務でもあります。税法は毎年のように改正もあり、パート・アルバイトといえど、常に最新情報の勉強が必要な仕事でもあります。
未経験から始めようと考えている時は、まず簿記3級の勉強をしてみると良いでしょう。


・会計事務所パートの平均時給
会計事務所のパート時給は、未経験からスタートする場合、エリアの最低賃金~+100円程度からのことが多く、スーパーや飲食店スタッフなどの時給と変わりないことが大半です。
未経験の場合、もっと高時給の仕事もありますが、会計事務所や経理事務実務経験があると、業務難易度によって最低賃金から+200円~+500円くらいまで上がるので、シフトによってはしっかり稼ぐ事が出来るようになります。また、税理士科目や関連資格を持っていると、時給とは別に手当が付くこともあります。

会計事務所や経理事務の勤務経験やスキルは、日々の生活でも役に立ち、日本全国どこでも必要とされる能力です。興味がある場合、目先の時給に囚われずに、まずは取り組んでみると良いでしょう。


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■会計事務所パートの具体的な仕事内容

・記帳業務とデータ入力
会計事務所でパートとして働く際の代表的な業務が記帳業務とデータ入力です。
具体的には、クライアント企業から預かった請求書や領収書をもとに、会計ソフトに取引データを入力していきます。
入力作業は、まず資料を日付順に整理し、取引内容を「仕訳」と呼ばれる形式で入力していきます。例えば、事務用品を購入した場合は「消耗品費」、取引先に行くための交通費の場合は「旅費交通費」といったように、用途ごとに集計して計上します。

会計事務所パートの記帳業務は正確さが求められます。地道な作業ですが、この先作成する書類のすべての原点となる作業で、クライアントの経営状況を数字で見える化する重要な役割を担っています。


・会計書類の整理と保管
会計事務所のパートスタッフの重要な業務の一つが、会計書類の整理と保管です。
経理の基本は書類整理にあり、これが適切にできていないと正確な損益把握ができなくなります。

書類は大きく「時間軸」と「種類」で分類します。
永久保存が必要な重要書類(設立関係書類、契約書など)、10年保存が必要な決算書類、決算期ごとに保管する領収書や請求書類、そして暦年単位で保存する給与関係書類の4種類です。
特に会計事務所パートの方が多く扱う領収書や請求書は、日付順に整理し、A4用紙に貼り付けてファイリングします。通帳コピーは金融機関別にインデックスをつけ、クレジットカード明細は支払日順に整理するのがポイントです。
近年増えているネット購入や電子決済の証憑も見落とさないよう、印刷してファイリングする必要があります。

また、クラウド化の進歩により、これらのファイルをすべてPC上で行っている会計事務所もあります。クラウド上であってもやることは基本的に同じで、ファイルの種別、時間軸を揃え、取引先ごとにフォルダを作って格納します。
書類整理の極意は「誰が見ても探しやすい」ことです。整然と整理された書類は、後々の業務効率化にも大きく貢献します。


・電話対応と来客対応
事務所への電話や来客の対応も、所内にいるパートスタッフが担うことが多くあります。特別な資格やスキルが必要な業務ではありませんが、事務所の第一印象を左右する顔として重要な役割を担います。

電話応対では、丁寧な言葉遣いが基本です。
よくある問い合わせには、確定申告の期限や必要書類、担当への取次などがあります。すぐに答えられない質問は「確認して折り返しご連絡させていただきます」と伝え、相手の社名と氏名、連絡先と要件をメモに取っておきましょう。

来客対応では、笑顔で迎え入れ、お茶やお水を提供するのが基本です。クライアントの到着を素早く担当者に伝え、待ち時間が生じる場合は伝言を伝えるなど、橋渡しとしても立ち回ります。


・繁忙期と閑散期の業務の違いと1日の流れ
会計事務所の年間スケジュールは、納税時期によって繁閑の差が明確です。
1年で最も繁忙期となるのは、2月~3月にかけて行われる確定申告時期です。
限られた1か月の間に1年間分の確定申告をこなしたうえで、通常業務もあるため、通常期はほとんど残業のない会計事務所も、この時期だけは残業が出てしまうことも珍しくありません。
確定申告は例年2月15日~3月15日の1か月間ですが、実際は深刻に必要な資料収集や後処理も含め、12月~3月いっぱいはあわただしい日が続きます。

また、日本の多くの企業が12月または3月決算のため、2月と5月も繁忙期となります。法人税の申告は、決算から2か月以内に申告する必要があるためです。12月決算法人の申告と確定申告が重なる2月は、特に繁忙期といえるでしょう。

一方、6月~11月の閑散期は比較的余裕があり、基本的なデータ入力や書類整理に加え、資格勉強の時間も確保しやすくなります。この時期は定時で帰れることが多く、試験勉強や家庭との両立もしやすいです。
会計事務所パートの魅力は、年間スケジュールが予測できるため、計画的に休暇を取得できる点にあります。特にお子様の長期休みとなる夏休み期間が閑散期にあたるため、長期休暇やシフトを減らす依頼もしやすくなります。
繁忙期と閑散期の波を理解し上手に活用すれば、効率よく働きながらプライベートも充実させられるでしょう。


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■会計事務所パートの不安と克服法

・「難しい」「ついていけない」と感じる業務への対処法
「難しい」「ついていけない」と感じる瞬間は、会計事務所のパート業務では少なくありません。経験者であっても、使っている会計ソフトが違ったり、仕事の進め方や分担が違ったり、戸惑うことがあるでしょう。
そんなとき、効果的な対処法は「すぐに質問する」ことです。疑問をためこまずに、具体的な例を示しながら先輩スタッフに相談しましょう。
何より大切なのは「わからないことを恥じない」という姿勢です。長く活躍している先輩パートさんも、最初は同じ不安を抱えていたことを忘れないでください。


・ミスをしたときの報告方法と再発防止策
ミスが発生した場合、迅速かつ適切な対応が求められます。内容によっては、顧客の納税や売り上げ決算に関わるからです。
ミスに気づいたら、すぐに上司に報告を行い、支持を仰ぎましょう。
早計に自分の非を認めるのではなく、自分でも事実関係を時系列で整理して、何が起きたのかを客観的に把握することが大切です。

重要なのは、ミスを上司に速やかに報告することです。隠さず正直に伝えることで、早期に対策が立てられます。
報告の際は「いつ、何が、どのように」という事実を明確に伝え、その後の対応について指示を仰ぎ、リカバリーのため出来るだけの協力をしましょう。

ミス防止のためには、チェックリストの活用が効果的です。特に確定申告期間など、繁忙期には注意力が散漫になりがちです。指差し確認や二重チェック体制を徹底し、定期的に休憩を取って集中力を取り戻すことも大切です。
大切なのは、何度も同じミスを繰り返さないこと。パートスタッフでも、プロとしての責任感を持って業務に取り組みましょう。


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■長く活躍できる会計事務所パートの始め方

会計事務所でのパート勤務は、記帳業務やデータ入力から始め、慣れるにつれて業務範囲が広がります。
子育て中の主婦スタッフをパートスタッフとして登用している会計事務所も多く、同じ背景を持ち働いている方の中では相談や協力体制も厚く安心できる環境でしょう。
繁忙期と閑散期があり、家庭との両立のためのスケジュールが立てやすいのも魅力。日常生活に役立つ知識も身につき、働きながらスキルアップできる職場環境です。

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