「ラーケーション」ってなんのこと?

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「ラーケーション」ってなんのこと?

ニュースや保護者間で耳にした方がいるかもしれない「ラーケーション」という単語。
「ラーニング(子供の学び)」「バケーション(休暇)」を合わせた造語で、「学校の外で学びの機会を作る」という方針のもと、新しく導入された試みです。
現在は愛知県を筆頭にいくつかの自治体で実践されており、ラーケーション制度を使用して学校を欠席した日は欠席扱いにならないとして運用されています。

制度として確立はしていなくても、親の仕事の都合で平日にしか休みが取れない家庭の子供が、学校を休んで親と出かけるという事も、一昔前に比べて珍しくはなくなりました。そういった行動を公に認めるラーケーション制度、メリットとデメリットについて考えてみます。

■ラーケーションのメリット

・平日しか休めない家庭の子供も様々な体験が出来る
飲食店や観光業など、親が土日に人手が必要な仕事に就いている家庭では、学校が休みのタイミングで出かけるのもなかなか難しいもの。
「体験格差」という言葉も出てきており、特に小学生の間に学校以外に得た経験が、その後の進路や成長にポジティブな影響を与えるという研究結果も実際にあります。体験をさせてあげたいけれど土日に休めない、そんな仕事をしている家庭では、堂々と平日に子供と出かけられる制度です。
また、土日休みのご家庭でも平日の有給取得につながることで、働き方改革の促進という側面もあります。

・普段の環境と違う経験が出来る
都会育ちの子供であれば郊外に出かけて自然と触れ合う経験が出来たり、車社会の子供であれば都会に出てたくさんの電車を乗り継ぐ経験が出来たり、観光地が混雑しておらずゆとりのある平日だからこそ出来る、普段とは違う経験があります。
日常と違う環境に身を置くことで、教科書で学んだことを実際に見聞きしたり、今まで当たり前に思っていたことがそうではないと気付いたり、そうした経験が将来の選択肢を増やすことにも繋がります。

・観光地の活性化
様々な経験が出来る観光施設、例えば工場や牧場見学、水族館、博物館など、土日はにぎわっていても平日は閑古鳥…ということは珍しくありません。
観光客が1人でも100人でも施設の維持費はかかりますから、本来であれば満遍なく来訪がある状態が望ましいはず。ラーケーションで平日に訪問出来る人が増えると、その分観光資源や近隣施設へ還元され、地域活性化にも繋がります。

■ラーケーションのデメリット

・授業への遅れ
学校以外で学べることがある一方、子供が休んだ日も通常授業は進んでいますので、授業の内容やタイミング、子供の学力によっては遅れた分を取り戻すのに時間がかかる可能性があります。
ラーケーションによって遅れた分については、学校での補講は原則行われないことが多く、家庭で補う必要があります。
1日の休みで5時間から6時間分の授業、特に体育や図工などの実技系の授業は自宅で補うことも難しいため、子供の時間割を把握して、親子ともに負担の少ない日に予定を組む必要があるでしょう。

・現状の導入は公立学校のみ
ラーケーション制度を導入している自治体はまだ限られており、対象も公立学校のみとなっております。
例えば公立小学校と私立中学校に通う兄弟がいるご家庭の場合、下の子はラーケーション制度を使って公休扱いでも、上の子は普通に欠席となるため、家族の足並みを揃えるのが難しくなるかもしれません。

・体験格差の拡大が可視化される恐れ
土日に出かけられない家庭は、親の仕事の都合だけが理由とは限りません。親子の休みが揃っても、経済的・時間的余裕がなく出かけられないという場合もあります。
ラーケーション制度で出かけられる家庭は平日に休んで出かける一方、制度が導入されても休みを取らない・取れない家庭が浮き彫りになる可能性があり、憶測を呼ぶことは良くないと導入を見送った自治体もあります。

■まとめ

ラーケーション制度はまだ導入自治体も少なく、スタートしたばかりの取り組み。そのため使いづらい点や周囲の理解が得られないことなど、様々な課題が出てくるかもしれません。
しかし、取得は義務ではなくあくまで選択肢ですから、休み方の選択肢が広がることで体験の選択肢が増えることは、親子ともにメリットがある取り組みでしょう。
どこにも出かけられなかったとしても、家で一緒に料理やDIYをするのも、学校だけでは得られない体験の一つです。上手く使って子供の視野を広げられると良いですね。

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