正社員登用ってどんな制度?

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正社員登用ってどんな制度?

お子さんが小さくてフルタイムでは働けない方の場合、まずはパートで働いて、子供が大きくなってきたら働く時間を増やして収入も増やしたい、と考えている方もいると思います。
フルタイムで働くといっても、フルタイムパート、派遣社員、契約社員、正社員などさまざまな働き方があります。正社員の方が安定していて、収入も良さそうというイメージはあるものの、実際に何が違うのか、ご存じでしょうか。

いずれは正社員になりたいと思う場合には、パートを探す時に「正社員登用制度」がある会社を選ぶという手もあります。
今回はパートと正社員の違い、正社員登用とはどんな制度なのかについてまとめてみたいと思います。

■正規雇用と非正規雇用

基本的に正社員は正規雇用の別称であり、正社員以外の雇用形態全般を非正規雇用と呼びます。
正規雇用は雇用期間の定めがなく、会社の定めるフルタイム勤務であるのに加え、長期的なキャリアアップや処遇の向上を前提としています。
責任ある仕事を任されることが多く、異動や転勤の可能性もある分、昇給の機会やボーナスがあり、安定した収入を得ることができます。
一方の非正規雇用は契約内容がさまざまで、働く場所や時間など、個人の希望に合った自由な働き方ができる分、正社員に比べると収入が低く不安定になりがち、という特徴があります。

契約社員、派遣社員、パート・アルバイト(パートタイム労働者)はすべて非正規雇用に分類されます。厚生労働省のデータによれば、役員を除く雇用者のうち、非正規雇用の割合は37.1%で、そのうちの7割ほどをパート・アルバイトが占めています。
厚生労働省:非正規雇用の現状と課題

■正社員登用制度と無期転換ルールとの違いは?

正社員登用制度は、入社時は非正規雇用だった労働者を一定期間働くか、社内試験に合格した後に正規雇用へと転換する制度です。労働者にとっては、働きなれた環境で安定した処遇を受けられるようになるというメリットがあります。

法律でも非正規労働者の正社員への登用が推奨されており、非正規社員を正社員に転換する何らかの制度を設けることが企業に求められています。この背景には、同じ企業内で同じ仕事をしているのに、正規雇用か非正規雇用かで賃金や福利厚生が違うのは不合理であって解消されるべき、という同一労働同一賃金の考え方が広がってきたことがあります。

混同されやすい言葉に無期転換ルールというものがあります。こちらは同一の会社に有期労働契約で5年以上雇用された場合、労働者側が求めれば無期雇用に転換できるというものですが、このルールは雇用期間が無期限になるのみで、正規雇用に変わるわけではないというのが大きな相違点です。
つまり、有期契約の非正規雇用から、無期契約の非正規契約になるだけで、正規雇用になるわけではありません。契約期間終了に伴う退職の心配はなくなりますが、パート・アルバイトであればその働き方自体は変わらないため、仕事のキャリアを積みたい、しっかり稼ぎたいという方は、やはり正社員登用を目指す方が良いでしょう。

■どうやったら正社員に転換できる?

厚生労働省による「労働経済動向調査」によると、正社員登用制度がある企業は全体の76%ですが、登用制度の有無にかかわらず、過去1年間に実際の登用実績がある企業は50%となっています。その理由として一番多いのは「正社員以外の労働者から応募がなかった」で50%を占めており、正社員登用制度があっても今までに実績がないという企業も多いようです。
厚生労働省:労働経済動向調査(令和6年2月)

正社員登用の条件は企業ごとにさまざまで、
・一定期間働きつづけていること
・上司からの推薦を受けること
・面接以外に筆記試験や論文などの試験を事前に受けること
などを定めている企業があるようです。

今はパート希望だけどいずれは正社員を目指したいという場合は、面接や上司との面談の際に、正社員登用にはどんな条件があるのか、実際に正社員登用された人はいるのかを聞いてみるとよいかもしれません。

■まとめ

正社員を目指したい、とはいえ、家事もこなしつつ正社員の仕事をするのは大変だし、ブランクがあるのも不安だし、そこまで頑張る意味があるのかな…と思う方も多いかもしれません。

頑張る意味として一番目に見えるのは、やはり収入です。単純計算ですが、30歳から65歳までの35年間を正社員として年収400万円で働いた場合と、扶養の範囲内に収まるよう年収100万円程度で働いた場合を比べると、1億500万円の収入の違いとなります。
子育てがある程度落ち着く方が多い45歳から65歳の20年間で考えても7500万円の違いがあり、家賃補助などの福利厚生や退職金などがある場合、実際にはもっと多くの差が生まれる可能性があります。
更に退職後も、正社員で働いていた期間の厚生年金が国民年金に上乗せされるので、生涯年収としては更に差が生まれます。

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フルタイムは難しいという場合でも時短正社員の求人もありますし、まずはパートから始めて経験を積み、将来的には正社員への転換を検討してみるというのもアリかもしれません。いろいろな未来を思い描きつつ、ぜひ求人をチェックしてみてくださいね!


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