2023年も最低賃金が大幅引き上げ!パート主婦への影響は?

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2023年も最低賃金が大幅引き上げ!パート主婦への影響は?

こんにちは!アカナビ事務局のDです。

今年も最低賃金のニュースが大きく報道されましたね。最低賃金は企業が労働者に対して支払わなければならない最低限の時給額で、毎年10月頃に新しい基準が適用されます。昨年は過去最高の30~33円の引き上げということで話題になりましたが、今年はさらに39~47円引き上げられ、全国平均で初めて千円を超える1,004円となりました。

でも、最低賃金が上がってもパートの自分の時給は上がらなかった、という人もいるのではないでしょうか。そもそも最低賃金はどのように計算するのか、パート主婦にはどんな影響があるのかを考えてみたいと思います。

■最低賃金ってどうやって決まるの?

最低賃金とは、【最低賃金法】という法律に基づいて国が定めた最低限の賃金で、企業が労働者に対して支払う賃金は必ずこの金額を上回っていなければなりません。
最低賃金には二種類があり、都道府県ごとに定められる「地域別最低賃金」と、地域別最低賃金より高い賃金にすべき産業を対象に、個別の産業ごとに定められた「特定最低賃金」というものがあります。

一般的にニュース等で話題になるのは「地域別最低賃金」の方で、
(1)その地域の労働者の生計費
(2)賃金の動向
(3)企業の賃金支払い能力
の3つの要素を勘案して決定されています。

例年、7~8月頃に厚生労働省の中央最低賃金審議会が全国の引き上げ額の目安を決定し、その後、各地方で審議が行われ、最終的に各都道府県が最低賃金を決定した金額をもとに10月に改定が実施される、という流れになっています。
岸田首相は「2030年代半ばまでに最低賃金が1500円となることを目指す」と表明していることもあり、今後も毎年、引き上げが続くのではないかと言われています。

■自分の給料が最低賃金を下回っていないかどうかはどうやって計算できる?

最低賃金は時間当たりの金額で表示されているため、時給制で働いている人にしか関係ない、と思っている方もいるかもしれませんが、正社員や請負制などの場合も対象となります。最低賃金は守らないと罰金刑もある法律違反ですので、求人サイトなどに掲載されている求人情報が最低賃金を下回っているケースはないと思いますが、すでに働いている人の場合には注意が必要です。
最低賃金の計算のもとになるのは、残業代や交通費、賞与、休日割増賃金や各種手当などを含まない賃金と決まっており、下記の方法で確認することができます。

〇時間給制の場合: 時給≧最低賃金額(時間額)
〇日給制の場合: 日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額(時間額)
〇月給制の場合: 月給÷1ヶ月の平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)
〇出来高払制や請負制の場合:賃金の総額÷総労働時間数≧最低賃金額(時間額)

※詳細は厚生労働省HPをご確認ください。
▶地域別最低賃金の全国一覧
▶最低賃金の対象となる賃金
▶最低賃金額以上かどうかを確認する方法

■最低賃金が引き上げられるメリットとデメリットは?

〇メリット
それまでの時給が最低賃金を超えている場合、すぐに時給が上がることはないかもしれませんが、新しく雇うスタッフの時給を上げなければいけないことで、既に働いているパートや社員の給与もそれにつられて上がる可能性があります。働く時間数や業務は同じで手取りが増えたらうれしいですね。

〇デメリット
時給が上がった場合、これまで通りの時間数で働くと収入が扶養枠を超えてしまう可能性があります。扶養内で働きたい場合には、働ける日数、時間数をもう一度計算し直してみましょう。
また、会社側からすると支払う給与が上がることはコストアップにつながりますので、時給は上げるけど、シフトの日数や時間数を減らす、という調整をされてしまう可能性もあります。
いずれにしても就労日数や時間が減ってしまう場合には、保育園の通園規定に合わなくなってしまったり、社会保険に入れなくなってしまったり、というマイナスの影響も考えられますので注意が必要です。

■新しい仕事を探すきっかけにも

光熱費や食費などの物価も上がっている中、少しでも収入が増えるのはうれしいことですよね。
さまざまな業種で人手不足とも言われていますので、今の仕事は最低賃金ギリギリ、あるいは長く働いているのに給料が変わらない、という場合、同じような仕事内容でも、もっと高い時給や良い条件で募集している仕事があるかもしれません。
アカナビにはいろいろな求人が掲載されていますので、自分の希望条件をもとにまずは検索してみませんか。

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