会計事務所でのお仕事って、どんなイメージをお持ちですか？
「資格がある人しか働けない・・・」、「経験者でないと難しそう」という声が多く聞かれます。
たしかに「簿記〇級以上の方」、「〇年以上の会計事務所での勤務経験必須」というような応募条件もみられますが、実は未経験からOKという求人も全然あるんです！

会計事務所で一番必要とされるスキルはどんなものだと思いますか？
簿記や税金の知識でしょうか。仕事の正確さでしょうか。
それらももちろん大切ですが、最も必要不可欠なのはコミュニケーション能力です。

会計事務所の顧客の大半は簿記や税金の知識がない方たちになります。その人たちに分かるように税金の内容を伝えたり、こちらが知りたいことを適切に聞き出したりするためには、相手の様子を気にしながら思いやったコミュニケーションが必要です。
資格や経験を問わず募集している事務所が求めているのは、「他のスタッフと協力して仕事を進めていける協調性」や、「新しいことを積極的に学ぶ姿勢」と考えられます。
当然、専門家として頼られている以上、相応の知識は身に着けていく必要はありますが、異業種やブランクがある方でも新しいことに挑戦する意欲をアピールできれば、未経験でも十分チャンスはあります。

また、ゼロから知識と経験を積んでいくためには、ある程度の時間が必要になります。
人間は一度学んだことでも、継続していかないとどんどん忘れてしまう生き物ですから、週2・3日、1日4・5時間といった短いシフトでは、中々仕事を覚えられず悔しい思いもするでしょう。理想は正社員のようにフルタイム勤務して、毎日まとまった時間で継続して習得していくことですが、どうしても家庭の都合で勤務時間を増やすことが出来ないこともあると思います。
教えてくれた人の時間を無下にしないためにも、シフトのない日も自宅で簿記の本を読んで復習したり、仕事中のメモを見返したりなど、次の出勤までに前回の学びを忘れない努力をしていく必要があります。

会計事務所の多くは、6月～9月あたりが閑散期にあたると言われています。年末調整や確定申告、3月決算企業の年次決算など、大きな仕事が一段落して、次の年末調整が始まるまでは、通常の月のルーティンのみというところも増えます。
仕事に余裕があるということは、未経験の人に教える時間の余裕もあるということ。未経験から入社した方にとっても、先輩が忙しそうにしていないと色々質問もしやすいですよね。

年末調整・確定申告の業務が始まる秋～冬にかけては、顧客から送られてきた書類やデータの整理、郵送物の受け取りや発送などの雑務が増える時期です。最近では副業ブームもあり、個人事業主になる人も増えて確定申告の件数が増加しているので、特に確定申告の繁忙期には会計事務所は人手不足の状態です。
専門的なスキル・知識を持った人を本来の仕事に専念させるため、専門的な経験がなくても出来る仕事はなるべく手放したいという方針から、会計事務所未経験でも企業内で総務経理事務、営業事務などPCを使って仕事を行ってきた方であれば応募可の求人も出てきます。

気を付けたいのは、繁忙期＝未経験から始めるチャンスではないということ。確定申告が始まる2月～3月は1年で一番忙しいという会計事務所も多く、未経験の人にイチから仕事を教えてあげる時間の余裕はありません。この時期は教えなくてもある程度仕事を任せられる経験者を優遇する求人が圧倒的です。
仕事が増え始めて会計事務所の採用意欲が高まっていて、まだある程度教える余裕がある、10月～12月入社までがお勧めです。

社員の資格取得に前向きな会計事務所は、周りの先輩社員がサポートしてくれる環境が整っているし、分からないことがあればすぐに聞けるというのも、働きながら学ぶには最適な環境かと思います。
事務所によっては、試験前の休暇や、業務時間中に講習を受けられる制度を設けているところもあるので、資格を取ってからの就職・転職を目指すより、まずは未経験からOKの会計事務所の仕事についてみる、という手もあります。
全くの未経験から会計事務所に就職し、働きながら簿記や税理士の試験に挑戦し、資格取得をしてキャリアアップしている方もたくさんいらっしゃいますよ！

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