「なんかそろそろ転職したいな～」と考えているあなた・・・しかし、ちょっと待った！
勢いで退職届を出したり、周囲に転職活動をする等宣伝したりしてはいけません。全く休めていないとかお給料がもらえていないなど、差し迫った状況でない限りは、まずはなぜ転職したいのか自分を見つめなおし、転職活動プランを立てる必要があります。

今回は転職活動を始める前に、まずやっておくことを5段階に分けて前後編で紹介します。
面接対策はとりあえず置いておいて、正直に自分自身と対話しましょう。

あなたはなぜ転職しようと考えたのでしょうか。この転職の理由を整理することが非常に重要です。「いやいや、理由は自分自身がしっかりわかってるよ」という方、本当にそうでしょうか。
転職の理由を整理せずに転職活動を始めたために、徐々に本来の目的からブレて「転職すること」が目的となってしまう人が大勢います。
目的がブレると、転職後に面接時には気づかなかった不満が出てきたり、環境や仕事にミスマッチを覚えて新たなストレスを抱えてしまったりと、失敗につながる可能性が高いです。これでは、せっかく転職したのに本末転倒ですよね。

転職と婚活は似ているとよく言われますが、転職も結婚もそれ自体が「目的」ではなく「手段」です。転職して終わり、結婚して終わりではなく、その先の生活は続くのですから、そこまで見据えて活動しましょう。
転職したい理由を文字に書き出すことで、今まで感じていた不安や不満がしっかりとした「考え」になります。まずはなぜ転職したいのか？理由はいくつでも良いです、書き出してみましょう。

例）
・上司からパワハラを受けている
・社内の人間関係がうまくいかない
・残業が多く体調を崩しがち
・会社に将来性を感じない
・給与が低く、今後もアップが望めない
・評価制度がなく、努力が報われない
・〇〇の経験を積みたい、キャリアアップしたい
・〇〇という夢を実現したい
・新しい仕事にチャレンジしてみたい
など・・・

転職を思い立った理由を書き出したら、それをもとに、次は転職で叶えたい条件を書き出しましょう。
「今の会社を辞めたい理由」と「転職をして叶えたい条件」には関係性がありますよね。またその他にも、現職で満足している条件なども併せて書き出すといいでしょう。

このとき、より具体的に書き出すのがコツです。
漠然と「もうここは嫌だ、別のところに行きたい」など転職自体の目的があいまいだと、今後転職をしても同じことを繰り返してしまう可能性があります。

例）
■残業が多い
→繁忙期でも〇時には退社できる。平均で月の残業〇時間以内。
■会社に将来性を感じない
→これから市場拡大が見込める業種（「何故拡大が見込めると思うのか」という根拠もセットで考える）
■給与が低い
→下限年収は〇〇〇万、月収だと〇万円以上（年収が希望額でも、賞与の割合が高すぎると不安定な収入になってしまいます）
■努力が報われない
→人事評価制度がきちんとある。評価基準が明確。
■キャリアアップしたい
→業務内容に〇〇が含まれる。

叶えたい条件を書き出したら、それに優先順位をつけましょう。書き出したすべての条件を叶えられるとは限りません、というより、そんな求人は無いと思った方が良いです。その代わり、「これだけは絶対に譲れない条件」を決めましょう。
譲れないと感じる条件こそが本来の「転職目的」だと考えられます。
面白そうな業種の求人や魅力的な条件の求人であっても、「譲れない条件」に該当しない場合はよく考えて判断しましょう。条件を変えてしまえば本当の転職目的が失われ、転職後に後悔するケースもあります。

転職したい理由と条件を書き出すことで、転職しない解決方法に気づく場合もあります。
たとえば、「上司と相性が悪く、言動がきつい。しかし同僚とは良い人間関係が築けているし、やりたい仕事も出来ている」といった場合、「会社に相談してチームや部署を変えてもらう」などが出来ると、転職しなくても解決できるかもしれません。

転職活動は、金銭的も心理的にも負担がかかります。まずは冷静に考え、現職で解決できる道はないのか探しましょう。検討・相談した結果、現状が何も変わらず、やはり続けることがストレスになるようであれば、潔く転職活動に舵を切る事も出来ますね。

後編では、実際に転職活動を始める際の注意点として、STEP④、STEP⑤をご紹介いたします。

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