税理士バッジとは?意外と知らない由来や着用ルールについて解説

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税理士バッジとは?意外と知らない由来や着用ルールについて解説

税理士の胸元を飾る小さな輝き―それが「税理士バッジ」です。弁護士や会計士など、「〇〇士」と名の付く職業はには資格を表すバッジが与えられています。
普段何気なく目にするこのバッジには、実は深い意味と歴史が刻まれているのをご存知でしょうか?

天秤と花のモチーフ、その素材や色彩にも、税理士という専門家の誇りと責任が表現されています。税理士法で着用が定められているこのバッジは、単なる装飾品ではなく、プロフェッショナルの証でもあるのです。

今回は、多くの方が見たことはあっても、その意味までは知らなかった税理士バッジの奥深い世界をご紹介します。税理士を目指す方も、すでに活躍されている方も、ぜひその価値を再発見してみませんか?


【目次】

税理士バッジのデザインと意味とは?
・税理士バッジに描かれた「花」の意味
・税理士バッジの素材と色に込められた思い
・税理士バッジを着用しないことによる影響と実態

税理士バッジの取得方法と管理のポイント
・税理士バッジの取得手続きと費用
・税理士バッジの紛失・破損時の対応策
・退会・廃業時の税理士バッジの取り扱い

まとめ:小さなバッジに込められた、大きな誇り



■税理士バッジのデザインと意味とは?

■税理士バッジのデザインと意味とは?
税理士バッジに描かれた「花」の意味
黒をベースとした税理士バッジは、東京税理士会の説明によると、バッジの外側を縁どる円は日本の「日」を表し、日を追って限りなく進行する様子を象徴しています。また上部に配された桜の紋様は、日本の国花を表現したものです。

この桜の紋様は、昭和31年の税理士法改正に伴い、日本税理士会連合会が設立されたことを機に統一マークを作る際、当時の大蔵省(現在の財務省)造幣局作成の「桜花の図」を採用したものでした。
このデザインには、税理士という専門家が日本社会の税金を守り、貢献していくという使命感が込められています。


税理士バッジの素材と色に込められた思い
税理士バッジは、黒い半球に桜の絵が描かれたシンプルなデザインが特徴です。このモチーフには「税の公平な運用は税理士の手で行われるべき」という理念が込められています。

標準的な税理士バッジは銀製で作られていますが、実はプラチナ製のものも存在します。プラチナ製バッジは通常のものより一回り小さく、デザイン性を重視する税理士に好まれています。追加料金で購入可能で、同じデザインながら高級感のある素材が用いられています。

税理士バッジの白色と銀(またはプラチナ)という素材選択には、税理士としての清廉さや公正さを象徴する意味が込められています。このバッジは単なる身分証ではなく、厳しい試験を突破した証であり、専門家としての誇りを形にしたものなのです。


税理士バッジを着用しないことによる影響と実態
税理士バッジを着用しないことによる直接的な法的罰則はありません。
最近はリモートワークの拡大でクライアントとの打ち合わせのオンラインが増えている影響や、クールビズといった取り組みから、スーツを着用しない場面が増えていることもあり、若手税理士を中心に日常的にバッジを付けている方は少数派のようです。
無くしてしまうと再発行に費用がかかる、手続きが面倒という理由も、日常的な使用に積極的ではない理由の一つのようです。

日常の事務作業では着用しない税理士も、スーツを着用するクライアントとの面談や公的な場ではしっかり税理士バッジを付けることで、専門家としての自覚と責任を示しているのです。
税理士バッジは単なる装飾品ではなく、プロフェッショナルとしてのアイデンティティを象徴する重要なアイテムなのです。


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■税理士バッジの取得方法と管理のポイント

税理士バッジの取得手続きと費用
税理士バッジの取得は、税理士登録を完了した後に行われる手続きです。
税理士試験に合格し、日本税理士会連合会への登録が済むと、所属する税理士会を通じてバッジを受け取ることができます。

バッジ取得の際には、本人確認書類の提示や登録料の支払いが必要となります。税理士バッジには銀製とプラチナ製の2種類があり、一般的に最初に交付されるのは銀製のバッジです。このバッジは桜の花びらをモチーフにしたデザインで、中央には「税理士」の文字が刻まれています。
一方、プラチナ製のバッジは任意購入品であり、希望者が別途購入することになります。銀製に比べて費用は高いものの、高級感と耐久性に優れているため、格式ある場面やクライアントとの信頼関係を重視する税理士に好まれています。

バッジ取得の瞬間は、多くの税理士にとって資格取得の努力が実を結んだ証として、キャリアの重要な節目となります。同時に、バッジの管理方法や着用ルールについても説明を受け、税理士としての倫理観や責任について再確認する機会となるのです


税理士バッジの紛失・破損時の対応策
税理士バッジを紛失したり破損したりしても、再発行の手続きが可能です。

万が一、税理士バッジをなくした場合は、所属する税理士会に連絡しましょう。再発行の申請には、紛失届や損壊した現物の提出などが必要となります。また、再発行には一定の手数料がかかることも覚えておきましょう。

注意すべき点は、再発行には時間がかかる場合があることです。税理士業務を行う上で証票やバッジが必要になる(あった方が望ましい)場所に出向く用事がある場合は、早めに手続きを済ませましょう。


退会・廃業時の税理士バッジの取り扱い
税理士が退会・廃業する際には、税理士バッジの返還が必要となります。

万が一バッジを紛失している場合は、「税理士会員章亡失届」を提出する必要があります。この届出には紛失した状況や理由を具体的に記載します。
また、小さいサイズのバッジ(略章)を貸与されていた場合も、同様に返却が求められます。ただし、貸与を受けていない税理士は提出不要です。

税理士バッジ以外にも、税理士登録抹消届出書や税理士会員退会届、会員門標(プレート)、税理士証票なども合わせて返還する必要があります。これらの手続きは東京税理士会事務局で直接行うか、郵送での対応も可能です。

退会手続きが完了すると、会費は退会日に応じて月割りで精算されます。税理士としての身分を証明するバッジは、最後まで責任をもって管理することが求められているのです。


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■まとめ:小さなバッジに込められた、大きな誇り

税理士バッジは、ただのシンボルではありません。そこには、税理士としての誇り、公正な業務への使命感、そして長い歴史の重みが込められています。日々の実務の中で忘れがちなその意味を、あらためて見つめ直すことで、自身の立ち位置や責任を再確認できるのではないでしょうか。

これから税理士を目指す方も、すでに現場で活躍されている方も、この小さなバッジが信頼の証であり続けるために、その由来や着用ルール、管理のポイントを今一度しっかりと理解しておきましょう。

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